海洋体験施設や釣り祭りで釣りを始めるキッカケを。地域活性化や釣りマナー向上に貢献【九州リポート福岡発!】

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「九州リポート福岡発!」は、全九州釣ライター協会の会長・小野山康彦氏の連載です。公益財団法人日本釣振興会九州地区支部の活動ほか、九州の様々な情報を紹介します。

大人気海洋体験施設「うみんぐ大島」で地域活性化

第6回の今回は、福岡県宗像(むなかた)市の大島海洋体験施設「うみんぐ大島」ならびに同市の釣川を会場とした釣り大会「宗像ハゼ釣りまつり」と、公益財団法人日本釣振興会とのコラボレーションをご紹介します。

2011年4月29日、福岡県宗像市沖の宗像大島にオープンした大島海洋体験施設「うみんぐ大島」は、管理棟に釣りゾーン(防波堤・釣り堀)、プレジャーボートステーションのほか、シーカヤック、ろこぎ(小型の木造船に乗って、櫓(ろ)で漕ぎ出す体験)、磯観察、ビーチコーミング(海岸の観察や漂着物の収集)、シュノーケリング、釣り教室などの体験メニューを揃えたマルチな施設です。

中でも、マダイやヤズ(ブリの若魚)など沖の魚の豪快な引きと手応えを味わうことができる「釣り堀」はオープン以来、安定した人気を誇っています。

この施設は、2005年に地域再生法が施行されたことを受け、「離島の素材を活かした癒しの島づくりの計画」として地元が提案してきた計画=大島の漁業と観光が連携して島が潤う産業おこしという目的を掲げ、多くの島民に運営に参加してもらうことで、島民の収入や雇用、島の活性化につなげて、次世代に誇りを持って受け継ぐことのできる島(地域)づくりを目指す等(株式会社むなかた大島のホームページより一部引用)=を実現したものです。

日本釣振興会の髙宮俊諦会長と同福岡県支部の吉田博司支部長は、うみんぐ大島のオープン前から万全のバックアップ体制で臨み、大島でのクリーンアップ活動や初心者を対象とした釣り教室を何度も実施しました。

またオープン後も毎年、集客のための各種釣り大会やイベントに共催・協力するほか、同施設で年2回の稚魚放流を続けています。その成果もあって、同施設の認知度は急激に高まりました。

うみんぐ大島での稚魚放流の様子
うみんぐ大島での稚魚放流の様子

「宗像ハゼ釣りまつり」も大人気。釣りマナー・ルール周知にも貢献

宗像市商工観光課はこの「うみんぐ大島」での成功体験を市全体に広げるため、日本釣振興会福岡県支部の吉田支部長に次なるイベントを相談。

そこで吉田支部長は、宗像市を流れる釣川を会場にしたファミリーハゼ釣り大会を提案したのです。釣川河口には、九州で1、2を争う人気の「道の駅むなかた」があり、アクセスも良好です。

2014年11月3日に参加者50名で第1回大会を開催したところ、初心者のファミリー層から「釣り方を一から教えてもらえて良かった」、「安全対策が重要だと分かった」、「楽しかったのでまた参加したい」などの意見が寄せられ好評を博しました。

翌年以降は、大会の申し込み開始日から数日も経たないうちに定員に達するほどの人気となりました。

2017年からは日本釣振興会福岡県支部による約5000尾のカサゴの稚魚の放流事業も開始。2018年は台風が接近していたため中止となりましたが、2019年からは魚の大小を競うよりも釣りそのものを楽しんでほしいという趣旨から、大会のネーミングを「宗像ハゼ釣りまつり」に変更しました。

「宗像ハゼ釣りまつり」を楽しむ参加者
「宗像ハゼ釣りまつり」を楽しむ参加者。釣りの楽しさを伝えるイベントとして、年々バージョンアップされている

2020年のコロナ感染拡大期においても、宗像市が「釣りは相互間の距離が確保できるレジャーのモデル事業」として推進する中で101名が参加。マスクを着用してフィジカルディスタンスで距離を保つなど、感染防止対策を徹底しました。

2021年からは道の駅むなかたが主催、宗像市・日本釣振興会福岡県支部共催、全九州釣ライター協会後援で実施し、釣りの楽しさをより感じてもらえるようハゼとキスの2部門制とするなど、年々バージョンアップを続けています。

2022年9月17日には、第9回大会が開催され市内外から97名が参加して大盛況でした。

「宗像ハゼ釣りまつり」の参加者
「宗像ハゼ釣りまつり」の参加者。日本釣振興会と行政のコラボにより開催され、釣りマナー・ルールの向上などに貢献している

日本釣振興会と行政がタッグを組むことで、釣りマナーの向上やルールの徹底、安全対策の注意喚起、釣り禁止エリアの発生防止にも寄与しています。

地域の活性化に役立てるこれらの取り組みは、釣りを始めるキッカケ作りとなり、ひとりでも多くの釣り人を増やす活動にも繋がっているのです。

↓ 小野山康彦氏の連載記事 ↓

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