【日本釣用品工業会】ライフジャケットの最新の法令施行等をオンラインセミナーで紹介

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日釣工のライフジャケット普及啓発ポスター
日釣工のライフジャケット普及啓発ポスター

(一社)日本釣用品工業会は2021年12月7日(火)、「ライフジャケットに関する最新の法令施行情報と自主点検方法のポイント」と題し、ライフジャケットに関するオンラインセミナーを開催した。

日本釣用品工業会では、ライフジャケットのメーカー定期点検並びに自主点検の重要性の周知に取り組んでいる。2022年の2月からは、ライフジャケットの着用義務違反に関する違反点数の付与が開始されることを踏まえ、今回のオンラインセミナーを開催するに至った。

参加者は、82社220名(当日視聴118名、アーカイブ視聴102名)で、経営者、部門長、問屋、小売店長、小型船舶免許並びに遊漁船業務主任者など多岐に渡った。講師は、国土交通省海事局、海上保安庁交通部、日本小型船舶検査機構、同会のライフジャケット安全・啓発ワーキンググループからぞれぞれ招かれ行われた。

14時からセミナーが開始された。まず、日本釣用品工業会の規格・安全委員会の藤井治幸委員長から下記要旨の挨拶が述べられた。

「当会では、釣り用品メーカーの全国団体として、人の生命を守るために、信頼あるライフジャケットを着用しようと会員企業が一致団結して業界を挙げて、『釣りフェスティバル』などあらゆる機会を通じて、ライフジャケットの着用並びに普及啓発に積極的に取り組んでいます。

皆様ご存知だとは思いますが、2018年2月1日からは、原則、小型船舶の船室外に乗船する全ての者に国の安全基準への適合が確認されたライフジャケットを着用させることが船長の義務となりました。

2022年2月1日からは、ライフジャケットの着用義務違反に関する違反点数の付与が開始されることになり、それを踏まえ、本日のセミナーを開催し、最新の法令施行状況や、自主点検のポイントなどの情報提供の機会を作らせて頂いた次第です。本日のセミナーが、皆様方の参考になりましたら幸いと存じます。また、皆様方のご意見をお聞かせ頂ければ非常にありがたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます」。

ライフジャケットの着用義務と違反点数の付与

まず、ライフジャケットの着用義務と違反点数の付与について国土交通省海事局・安全政策課・安全監理室長の山倉学氏が講義を行った。

この講義の主な内容は、ライフジャケットの着用義務について、違反点数の付与開始について、ライフジャケットの種類や、船舶の種類や船行区域によって求められる基準の違いについて等。

最後には、「ライフジャケットは違反点数のために着用するのではありません。命を守るために着用する物です。ライフジャケットが命を守ります」と、ライフジャケットの重要性が改めて伝えられ、講義が終了した。

当日投影資料(ライフジャケットの着用義務について)
講義ではライフジャケットの着用義務拡大について説明された(当日投影資料より。日釣工公式ホームページでダウンロード可能)
投影資料(違反点数付与に関して)
2022年2月から開始された違反点数の付与についても解説された(当日投影資料より。日釣工公式ホームページでダウンロード可能)

着用義務拡大や違反点数付与についての詳細は、国交省公式ホームページまで。

海の安全情報「ウォーターセーフティガイド」について

海の安全情報「ウォーターセーフティガイド」のリーフレット
海の安全情報「ウォーターセーフティガイド」のリーフレット

次に、海の安全情報 ウォーターセーフティーガイド(以下、WSG)について、海上保安庁交通部・安全対策課の愛瀬有輝氏から講義が行われた。

WSGは海上保安庁が開設した、ウォーターアクティビティの安全について、初心者向けに知ってほしい情報をまとめた総合情報サイトである。この講義では、WSGの策定の経緯や、掲載内容について説明された。

WSGの釣りのページには「最低限必要な装備について」、「釣りをする際の行動について」、「釣りをする際のルールとマナーについて」が掲載されており、スマートフォンやタブレッド等の端末でも手軽に見られるようになっているため、釣り人へ周知をしてほしいことが伝えられた。

WSGに掲載されている、釣りに最低限必要な装備
WSGに掲載されている、釣りの時に最低限必要な装備

ライフジャケットの不具合事例と点検の重要性

続いて、ライフジャケットの不具合事例と点検の重要性について、日本小型船舶検査機構(JCI)・業務部・検査検定課長の森吉直樹氏が講義を行った。

この講義では主に、「CSマーク」付きのライフジャケットについてや、ライフジャケットの不具合事例件数、具体的な不具合の内容、ライフジャケットの点検(整備)の重要性について説明された。点検については、消耗品にかかる点検や、経年劣化対策(特に錆対策)が重要であると説明された。

当日投影資料(ライフジャケットの不具合事例)
ライフジャケットの不具合事例については、写真を用いて詳しく説明された(当日投影資料より。日釣工公式ホームページでダウンロード可能)

ライフジャケットの自主点検方法

最後に、ライフジャケットの自主点検方法について、同会のライフジャケット安全・啓発ワーキンググループの谷口力也氏が講義を行った。

ここでは、救命胴衣のメンテナスについて動画で紹介された。動画内では、膨張式ライフジャケットの整備・点検が実際に行われている様子が配信された。動画が終わると、チェック項目が改めて紹介された。また、固型式救命胴衣の安全確認チェック項目も紹介された。

膨張式ライフジャケットのチェックリスト
膨張式ライフジャケットのチェックリスト(日釣工公式ホームページでダウンロード可能)
固型式ライフジャケットのチェックリスト
固型式ライフジャケットのチェックリスト(日釣工公式ホームページでダウンロード可能)

その後、日本釣用品工業会のライフジャケット安全・啓発ワーキンググループの高階才文リーダーから挨拶が行われ、セミナーは終了した。

参加者が多数のため質疑応答の時間は設けられず、質問は参加者アンケートによって集められた。ここで集められた質問と回答については、「釣りフェスティバル2022オンライン」内にて公表された。

参加者アンケートでは、90%の人が「役に立った」と回答。今後もライフジャケット関係のセミナー開催へ期待を寄せる声や、社員教育の教材としても有用な内容であったとの声もあり大変好評なセミナーとなった。

また、「改めて救命胴衣の大切さを実感することが出来た」という声や、「関係省庁・関係団体から直接話を聞けたことが良かった」という声もあった。

日本釣用品工業会では引き続き、参加者からの要望に応えられるよう、継続的にセミナーを行っていくとしている。

↓ セミナーの当日投影資料はコチラ ↓
(一社)日本釣用品工業会公式ホームページ

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