9月14日(火)、東京湾遊漁船業協同組合(飯島正宏理事長)は、カサゴの稚魚を羽田沖浅場海域などに放流した。
創立50周年の「キャスティング」も参加。放流尾数を増加
この放流は、(公財)日本釣振興会東京都支部との共催で、同組合の放流事業として毎年実施している。今回は、創立50周年を迎えた大手釣具量販店の「キャスティング」も参加した。
放流した稚魚は、例年より5000尾多い約3万尾となった。
カサゴの稚魚は、愛知県産で、神奈川県栽培漁業組合を通じて購入したもの。
当日は、8時間かけて放流するカサゴの稚魚を輸送してきたトラックが午前7時前に大森の「まる八」桟橋に到着。早速、同組合員が、放流する3万尾のうち、3000尾にタグ打ちを行った。
タグ打ちは、その後の追跡調査などで、生育状況等を確認するために行われるもので、今年は「黄色」で年号が記入されている。これまでの放流魚も含めて、タグ付きの放流魚を釣りなどで採捕した場合、同組合にタグを送るとクオカードが進呈される。
総合学習、社会体験の一環として、毎年放流に協力をしてきた大田区の中学生の参加は、コロナ禍で緊急事態宣言が出されている事もあり、今年の参加は見合わせる事となった。
カサゴの稚魚は、同組合の組合員、日釣振東京都支部、キャスティングのスタッフらがトラックからリレーで5艘の放流船に運び込み、午前8時45分、まる八桟橋からから出船した。
羽田空港前の羽田沖浅場に到着すると、同組合の組合員が1万5000尾、キャスティングの5000尾を含め合計2万尾のカサゴの稚魚を放流。また、日釣振東京都支部は、若洲海浜公園・海釣り施設の防波堤前に1万尾のカサゴの稚魚を放流した。
今回放流された計3万尾のカサゴの稚魚は、今年(2021年)2月に生まれた6.5~8㎝の稚魚のほか、昨年5月に生まれた13~14㎝の比較的大きな稚魚も相当数含まれていて、今後の生存率は高くなりそうだ。
東京湾遊漁船業協同組合の飯島理事長は「今年はコロナ禍もあって、地元大田区の子供達の参加は見送られましたが、今回はキャスティングの皆さんの参加があり、例年より多くのカサゴの稚魚の放流ができました。当組合では、遊漁船という事業を続けていく上でも、豊かな東京湾を守り、育てていくという意識をもって、今後も放流を続けていきたいと思っています」と語った。
【提供:東京湾遊漁船業協同組合・編集:釣具新聞】