漁協が内水面の釣り場を管理するうえで、主な活動原資は釣り人からの遊漁料収入だ。漁業をビジネスと捉えるなら、さまざまな助成金や保証金に頼らずに釣り場の環境整備ができてこそ、健全経営といえるだろう。
その遊漁料収入に直結するのが釣り人口の増減である。釣り人の育成は漁業や釣り界の将来へ向けての大きな課題であることはいうまでもない。
今回は熱血指導でアユ友釣りファンの育成に取り組む「わかやま友釣り塾」の卒業生に協力してもらったアンケート結果を紹介したい(35名から回答あり)。
ヤル気のある初心者の驚くべき成長をデータで示す結果となった。
Q1・友釣り塾卒業生の年齢(回答者35名)
友釣りファン全体の年齢層は高まる一方だ。今回のアンケートに協力してくれた友釣り塾卒業生は50歳以上が半数を占めた。
長く友釣りを楽しんでもらうという観点からは若年層の入門者を期待したいところだが、釣行日数や釣り具購入費用は総体的に年配者の方が上回っていた。アクティブシニアでも十分に友釣り活性化に繋がりそうだ。
Q2・年間アユ釣り釣行日数(平均23日)
釣行日数は個人差がある。年間100日を超す者もいたが、10日以下が12名で最も多く、全体の3分の1を占めた。
年間平均23日の釣行をこなすにはかなり高い行動力で、一般的な釣り講習会ではここまで釣行日数は伸びないだろう。潜在的な友釣りファンを対象とした塾だからこその結果だ。
1人あたりの年間釣行河川数は5河川だった。
Q3・購入遊漁券の種類
年券購入者と年券・日券両方の購入者を合わせると32名。ホームグランドとする河川ではほとんどが年券を購入している。アユ河川の遊漁料は釣行日数が多くなるほどお得感があるので、釣行日数の多い卒業生にとっては当然の結果といえるだろう。
Q4・これまでの最高釣果(平均52.2尾)、最近の平均釣果(20.7尾)
釣果データは個人差が大きく表れた。3ケタ釣りを経験した人は3名。上級者の目安とされる平均30尾をクリアしている人は5名。一部だがその上達の早さに驚かされる結果となった。
ただ、一度も2ケタをクリアしていない人が8名、平均釣果が20尾以下の人は26名と伸び悩んでいる人もいる。
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