【釣りを通じた環境学習】兵庫県で初開催。子供たちも楽しみながら丹波市の自然への関心高まる

スペシャル ニュース
丹波市で開催された日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
授業の様子。子供達も積極的に参加していた

公益財団法人 日本釣振興会では「釣りを通じた環境学習」を2021年度より開始している。東京、神奈川、埼玉を中心に行われてきた同事業だが、今では新潟、群馬、静岡や、兵庫、山口、福岡といった西日本でも開催され、全国的な拡がりを見せるようになっている。今回は兵庫県で初の開催となった丹波市立黒井小学校の模様を紹介する。

実施地域が拡がる「釣りを通じた環境学習」

日本釣振興会の「釣りを通じた環境学習」が兵庫県の丹波市立黒井小学校で3年生の生徒を対象に行われた。関西でも初の開催となる。第1回目は2025年6月16日、第2回目は10月16日に実施された。

同事業は、小学生や教員などを対象に、それぞれの学校の近くにある海、川、湖沼などの魚族資源や水辺環境について、子供達に意識や興味を持ってもらえるような講義を行う。さらに水辺でのルールやマナー、安全対策の啓発も行われる。

講義は座学で行われ、後日にフィールドで実際に自然と触れ合いながら、釣りやガサガサなどを通じて身近な自然環境や水辺での安全を学ぶ。単日でこれらを全て行う場合もある。この事業は小学校の正規の授業として扱われており、採用する学校も増えている。

黒井小学校でも第1回目の6月16日は、教室で座学が行われた。講師は同じ丹波市に本社のある(株)ささめ針の中川明彦氏だ。中川氏も丹波市出身だ。

丹波市で開催された日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
身近に生息している生き物が楽しく紹介された

授業の内容は丹波市に生息している生物と日本の海で釣れる身近な魚。もう1つは黒井小学校の近くを流れる黒井川の歴史だ。昭和58年に氾濫があった事や、それを防ぐために改修が行われた事。その工事によって川の生物がどうなっているのか。

次回は竹で自分用の竿を作り、釣りに行って調査してみようという提案も行われ、子供達も大いに盛り上がった。さらに、釣りや水辺に行く時は絶対に1人で行かない事。ライフジャケットを着用する事など、安全啓発も行われた。

雨天用のプログラム。体育館で釣りの疑似体験

第2回目は10月16日に行われた。本来であれば、黒井川の川辺に集合し現地で川の生物についての説明等と、生徒たちが釣りやガサガサを行い、採取した生物を水槽に入れて観察するといった予定が組まれていた。

しかし、事前に降った雨の影響で川が増水している事から、安全面を優先し、座学と自分で作った竹竿で釣りの模擬体験を体育館で行う雨天用のプログラムを実施する事となった。

丹波市で開催された日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
丹波市に生息するユニークな生き物についても紹介され子供たちも興味津々だった

座学の講師は丹波市の青柿いきものふれあいの里の西垣氏とささめ針の中川氏が行った。最初に、丹波市の水辺に生息する生物についての授業が行われた。ニンギョウトビケラなどの紹介も行われ、ユニークな姿に生徒も興味を持った様子。また多くの文字の中から生き物の名前を探すゲーム等も行われた。

続いて、ささめ針の中川氏からも、先の授業を受けて生き物の名前当てクイズが行われた。子供が楽しく学べるように工夫されており、授業は大いに盛り上がっていた。

体育館に移動。近くの川で獲れた生物も観察

その後、体育館に移動し、黒井川の生き物観察と釣りの模擬体験が行われた。黒井川の生き物は当日、ささめ針の社員がガサガサで採取してきた生物が水槽に入れられた。

黒井川の生き物
学校の近くを流れる黒井川で獲れた生物を展示

1時間ほどのガサガサで10種の生物が集められた。カワムツ、メダカ、ヤリタナゴ、スジエビ、ヤゴ、カワニナなど様々な水生生物や、20㎝前後のナマズが水槽で一際目立っていた事もあり、子供達も水槽の回りに次々と集まってきた。

丹波市で開催された日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
近くの川に多くの魚や生き物がいることに驚いていた子供もいた

また、釣りの模擬体験では、子供達が自分達で作った竹竿で魚のぬいぐるみを釣った。素材となった竹は学校の近くに生えていた竹が使われている。魚のぬいぐるみを釣り「やったー」と声を上げる生徒もおり、楽しい学習になったようだ。

丹波市で開催された日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
川が増水していたため体育館で釣りゲームを行った

子供達に聞くと「釣れた時は嬉しかった」「近くの川にこんなに生き物がいるとは知らなかった」と話していた。子供達にとっても、良い体験となったようだ。この学習にはささめ針から8名、谷山商事の2名がスタッフとして手伝っていた。

丹波市の自然を好きになることにも繋がる

最後に担任の西田先生に話を伺った。「3年生から子供達は社会で丹波市の学習が始まり、市内の色々な自然を学び始めます。このお話を頂いた時に、川の学習などもあるということでしたので、子供達にとっても良いチャンスになると思い、お引き受けしました。我々だけで実際に川に行くと、危険もありますから、授業で様々な学習や体験が出来ればいいなと思っていました。

残念ながら、実際に釣りには行けませんでしたが、釣りの模擬体験や生き物を見せてもらい、子供達も地域の自然に対して興味が湧いたと思います。家の方と一緒に川に行くキッカケや釣りに興味を持ってもらえば、丹波市の自然を好きになる事にも繋がるので良かったと思います。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
子供達からも好評の授業だった 

子供達も黒井川でこれだけ生物がいるのにビックリしていました。魚がいる事自体知らなかった生徒もいると思います。これだけ多くの生き物がいることは、水槽に入れてもらわないと分かりませんので、とても良かったと思います。

子供は生きているものや動いているものが大好きですから、どの子にとっても楽しい授業だったと思います。教科書やタブレットで調べるだけの情報より、自分でやってみる、作ってみる、触ってみる方が子供達の意欲も違います。1回目の授業が終わった後、『早く釣りに行きたい』という生徒もいました。ゲストティーチャーに来てもらって、子供達も新鮮な機会となり喜んでいました。今の2年生が3年生になった時にも、またやって頂きたいと思います」。

釣りを通じた環境学習は、各地の学校で好評を得ている。釣りの将来のためにも役立つ事業だ。興味のある企業は日本釣振興会まで連絡を。

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