小学生が東京湾でカサゴの稚魚放流。座学で環境や水辺の安全も学ぶ。日本釣振興会の「釣りを通じた環境学習」開催

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日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
3隻の船で若洲沖に移動して放流した

公益財団法人日本釣振興会東京都支部(櫻井孝行支部長)と東京湾遊漁船業協同組合(中山賢理事長)は7月1日、若洲海浜公園沖にカサゴ5000尾を放流した。

日本釣振興会が児童と教員などを対象に全国展開する、身近な海や川への関心を高めてもらう「釣りを通じた環境学習」の対象校となった東京都江東区立第五砂町小学校の4年生が参加した。

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この取り組みは、日釣振本部が推進している座学と釣りなどの屋外体験をセットにして、身近な海や川、魚族資源などへの興味関心の醸成などを図る「釣りを通じた環境学習」の一環。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
6月17日に江東区立第五砂町小学校で行われた座学の様子。体育館で授業が行われた

同小の児童は、6月17日に同校で日釣振本部、遊漁船業協同組合が講師になって実施された座学を終了。東京湾で獲れていた魚の変化、海の成り立ち、日釣振の取り組みなどについて座学で学んだ。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
自然環境についてや水辺の安全についても講義が行われた

座学に続いて実際に東京湾で船からカサゴの稚魚放流に挑戦

カサゴ放流体験の実地場所となったのは、江東区新砂にある東亜建設工業。同社は、海洋土木事業などを手掛けるいわゆるマリコンの大手。遊漁船業協同組合とは海上工事に伴う警戒船などの船舶で長い付き合いがあるといい、敷地内には船舶を横付けできるプライベートの岸壁も所有する。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
現地に集合し、放流についての説明を受ける児童たち

第五砂町小の4年生117名と教職員7名は、大型バス3台に分乗して午前9時頃に到着。

岸壁に面した広い会場の一角に腰を下ろした児童たちは、教職員から「今回、魚を増やすための放流事業のお手伝いをします。学校の授業なので、真面目に取り組んでください」との注意を受けた後、3つのグループに分かれ、カサゴの入った水槽やカサゴを愛知県から搬送してきた大型の車両などを順番に見学。

児童たちは水槽の15㎝ほどのカサゴに興味津々。遊漁船業協同組合のスタッフから「このカサゴは何歳だと思いますか」と問いかけられると、「200歳!」「半年ぐらい!」と大きな声で次々に回答。

東京湾で放流するカサゴを見る児童
放流するカサゴに興味津々

やや間を置いて、スタッフから「去年の3月に生まれた魚です」と正解が伝えられると、子どもたちは「分かりました」と返事。再び、水槽内のカサゴの姿に目を凝らした。

日本釣振興会東京都支部の櫻井支部長
「安全に楽しく作業をしましょう」と呼びかける櫻井支部長

見学後、再集合し、櫻井支部長が「6月17日に体育館で授業がありましたが、今日はいよいよ放流を行います。これから船に乗り込みますが、安全に楽しくできればと思います」と挨拶。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
バケツリレーでカサゴを運搬

この後、児童たちは岸壁に停泊している釣り船へバケツリレーでカサゴを運び、ライフジャケットを着て遊漁船業協同組合の釣り船3隻に分乗。放流地点の若洲沖を目指した。

放流場所へは荒川から東京湾へ出るルートで航行。東京ゲートブリッジを間近にした若洲海浜公園沖の放流ポイントに到着すると、「元気でね!」と放した。

日本釣振興会の釣りを通じた環境学習の様子
東京ゲートブリッジの周辺でカサゴの稚魚を放流した

途中、片側交互航行の水門の信号でしばらく停泊したり、船酔いで体調を崩す児童も見られたが、放流事業は午前中に無事終了。男子児童の1人は「めちゃめちゃ楽しかった。また、やりたい!」と目を輝かせていた。

第五砂町小学校での「釣りを通じた環境学習」は今回が初めての試みだったが、毎年の行事として実施される予定という。

放流したカサゴの稚魚
この日、放流された体長15㎝ほどのカサゴ

この日は、第五砂町小学校、日釣振、東京湾遊漁船業協同組合、神奈川県栽培漁業組合、東亜建設工業合わせて175名が参加した。東京湾に根付くことができ、容易に釣れる魚ということでカサゴが放流魚として選定された。

岸壁を始めとする敷地やトイレ、水道使用など事業に全面的に協力した東亜建設工業東京支店の長島支店次長(羽田空港工事事務所長)は「我々業界は海が仕事場。海を守るという皆さんの理念に共感し、海への恩返しの意味で協力させていただきました」と話していた。【小島満也】

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