5月19日、ヤマリアが行っているアオリコミュニティの活動が神戸市垂水区にある「平磯海づり公園」で行われた。

ヤマリアのアオリコミュニティは、各地でアオリイカの産卵床の設置を行う漁協や団体等の支援を行う他、ヤマリア独自でも産卵床を設置している。産卵床の設置を通じて、アオリイカの資源保護や増殖を図る取り組みだ。この取り組みは2006年より続けられており、今年で20年目を迎えている。
平磯海づり公園では以前からアオリイカの産卵床設置が行われている。今回は、平磯海づり公園が行っている産卵床設置事業をヤマリアがサポートする形で事業が行われた。
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産卵床の設置手順は、通常、近隣に生えている葉ぶりの良い樹木を伐採し、一定の大きさの束を作る。それを紐などで縛り、重しを付けて海底に沈めるというものだ。
沈められた葉の付いた枝の束に、アオリイカは卵を産み付けに来る。産卵床の設置は、アオリイカの産卵時期と言われる4-6月に多く実施されている。

今回、アオリイカの産卵床が設置された「平磯海づり公園」は関西で人気の海釣り公園だ。明石海峡の近くにあり、季節によってアジ、サバ、カサゴから青物まで幅広い魚種が釣れる。もちろんアオリイカも釣れ、例年8月後半あたりからアオリイカも釣れ出し、エギングを楽しむ人の姿が見られるようになる。

ヤマリアスタッフと平磯海づり公園スタッフで作業。船から2カ所に産卵床を設置
当日の作業は午前10時に現地に集合。ヤマリアのスタッフ2名と平磯海釣り公園のスタッフで作業を行った。

作業は事前に伐採された樹木とコンクリートブロックを船に積み込む作業から始まった。樹木は平磯公園内で生垣として使われているウバメガシで、伸びた部分等をチェーンソーを使って事前に伐採されていた。

船は平磯海づり公園の救助艇を利用した。伐採された樹木の束とコンクリートブロックを手分けして船に乗せ、船を設置場所に向かった。

設置場所は平磯海づり公園の沖側25m前後に2カ所。まずは船上でウバメガシの束とコンクリートブロックを紐で縛る作業から始められた。ウバメガシの枝を2―3本束ねたものを、コンクリートブロックと紐で縛る。その後、船でポイントまで向かい海中に投入した。潮は速いが水深も10mほどと浅いため、すぐに海底に到達したと思われる。同じ場所に続けて6束を投入した。

その後、場所を西側に移動し、同様に重しを紐で縛り、ヤマリアスタッフと平磯海釣り公園のスタッフで手分けしながら、アオリイカの産卵床を海に投入した。合計で6束を2カ所に投入した。

設置された産卵床にアオリイカの卵が上手く産み付けられれば、今年の秋以降もアオリイカの釣果が期待できそうだ。
設置を終えたヤマリア大阪営業所の山口さんに聞くと「アオリコミュニティは全国で行われています。場所によっては営業所も参加するなど、全社で行っている取り組みです。アオリイカの資源保護に繋がればと思います。優れた釣果を出す釣り具を開発する事も重要ですが、釣具業界や社会貢献としてアオリイカを増やす事も大切だと思います」と話していた。
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