今年の6月、全国釣竿公正取引協議会の橋本俊哉副会長(中央漁具株式会社・株式会社エバーグリーンインターナショナル代表取締役)が、令和5年度景品表示適正化功績者として表彰された。
表彰式は、東京都千代田区にあるKKRホテルで行われた。一般社団法人全国公正取引協議会連合会の総会で、河野太郎内閣府特命担当大臣(当日は公務のため、新井ゆたか消費者庁長官が代読)より表彰された。
全国釣竿公正取引協議会の表彰は近年では平成27年に同会、令和3年に前副会長の鈴木隆氏が表彰されている。
景品表示適正化功績者表彰とは、公正競争規約の運用を通じて、景品表示法の目的達成のため顕著な貢献のあった公正取引協議会及び会の役職員を対象に、内閣府特命担当大臣から表彰される。
今回は釣竿以外に、化粧品、チョコレート、カレー、タイヤの団体及び役員が表彰の対象となっている。
組織強化、公正マークのPR等多大な貢献
橋本俊哉氏は平成17年に全国釣竿公正取引協議会の理事に就任。平成19年に会計理事となり令和5年度の総会で副会長に就任。
長年にわたり釣竿の表示に関して、一般消費者の利益を保護するため「釣竿の表示に関する公正競争規約」の適切な運用や実態に合わせた改正、同会の組織強化、公正マークのPRなど幅広い分野で積極的に取り組んできた事が評価され、今回の表彰となった。
橋本氏は同会役員に就任してから、規約の変更はもちろん、現在使われている釣竿公正マークを作る際にも大きな役割を果たした。ほか、会員企業の募集や役員の推薦など会の強化や拡充にも大きく貢献。
また、橋本氏は大阪釣具協同組合の理事長でもある。同組合主催の日本最大のフィッシングショーである「フィッシングショーOSAKA」にブースを提供し、釣り人に対して釣竿公正マークや同会の活動を周知する事に大いに役立っている。
ほか、ここ数年起用しているポスターモデルのマルコスの紹介を含めた、公正マークのPRにも多大な貢献を行っている。
また事務局員の育成にも継続的かつ積極的に取り組みを進めた結果、橋本氏が理事・会計理事に就任して以降、公正競争規約に抵触する問題は発生しておらず、釣竿はもとより釣具業界の信頼性の向上や、消費者利益の確保に大いに役立ってきた。
今後の課題は、会員の増加や公正マークの周知
今回の表彰を受けて、橋本俊哉副会長は次のようにコメントしている。
「私が全国釣竿公正取引協議会に入ったのは、天龍の塩澤美芳会長の時代です。当初は釣竿の表示に関する公正競争規約と施行規則の両方の改正が必要となり、非常に忙しかったと記憶しています。釣竿も素材が進化するなど、のべ竿を中心とした規約では色々不都合が出てきていたからです。ある程度進んでも、公正取引委員会の担当者が交代され、最初からやり直さなければならない事もありました。
当時は中国製の釣竿の増加やコピー商品、粗悪品も多く出回ってきた時期でした。公正マークの偽物までありましたし、委員会だけでも年に何度も集まっていました。
これからは、業界の中で会員を増やす事や、一般の釣り人に公正マークや当会の活動をより周知していく事が大事だと思っています。表示が適正であるという事は、実際の商品も安心できるものだと思います。消費者が安心して釣竿を選ぶ事が出来る事で、消費者から一層信頼される釣具業界になって欲しいと考えています」。
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