ワカサギ釣りが、もっともっとアツくなる!LOVE BLUEのワカサギ釣り場拡大事業

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津風呂湖
日本釣用品工業会では、ワカサギ釣り場拡大支援事業を実施している(写真は事業に採択された津風呂湖漁協の釣り場)

つり環境ビジョンコンセプトに基づくLOVE BLUE事業では、清掃事業・放流事業・釣り場拡大事業を優先三事業として推進している。

そんな中、主催団体である一般社団法人日本釣用品工業会では近年人気が高まりつつある、手軽な「ワカサギ釣り」を釣り場拡大事業として推進している。

この事業では、現在、ワカサギ増殖のトレンドとなっている「付着沈性卵用孵化装置」や、自湖産ワカサギからの受精卵確保をサポートする「親魚捕獲用定置網」や「自然産卵水槽」等を、地域の要望に合わせて、漁協や自治体、水産試験場等へ物納という形で支援している。

定置網
抱卵した親魚を確保する為の専用定置網

2017年度にモデル事業を長野県と群馬県で行い、 2018年度からは全国を対象として支援を開始。この5年間で16道県・合計21団体へ支援している。

2022年度は3団体へ支援。新たな釣り場の構築や効率的な増殖に貢献

2022年度には、埼玉県漁業協同組合連合会(埼玉県加須市)、下伊那漁業協同組合(長野県売木村)、阿寒湖漁業協同組合(北海道阿寒町)が新たに採択された。

埼玉県漁業協同組合連合会へは、孵化器6連、稚魚飼育箱を支援。

同連合会では、これまで埼玉県水産研究所と連携し、ワカサギ釣り場の構築やワカサギ卵採取等に取り組んで来た。

しかし、他県から導入しているワカサギ卵の出荷状況が不安定な事や、県内でのワカサギ卵採取の難しさ 、漁協の人手不足等、様々な課題を抱えていた。

そこで今回、新たな試みとして、同連合会及び県水産研究所がワカサギ卵を発眼卵になるまで育成し、県下の漁協管轄水域へ放流することとなった。専門機関によって発眼卵を一括生産することで、人手不足の問題を解消し、少ない労力で効果的な増殖が期待出来る。

ほか、下伊那漁業協同組合には可搬型孵化器、自然産卵水槽、親魚捕獲漁網を、阿寒湖漁業協同組合には可搬型孵化器20本と新型ブラシを支援。

支援を受ける事で、新たな釣り場の構築や安定した自湖採卵、ワカサギ卵出荷基地の構築へと繋がっている。

自然産卵水槽
効率的な受精卵確保が可能な自然産卵水槽。下伊那漁協に支援された

1年中楽しめる釣り場を目指して。奈良県・津風呂湖の取り組み事例

また、2021年度には津風呂湖漁業協同組合(奈良県吉野町)でもこの事業が採択されている。

津風呂湖は、西日本ではバスフィッシングの釣り場として有名で、春から秋にかけては多くの釣り客が訪れる。

津風呂湖
バス釣り場として人気の奈良県の津風呂湖。冬は釣り人がなかなか来ないことが課題だった

同組合では、ワカサギの増殖に力を入れ、冬も含めて1年中楽しめる釣り場にしようと試みるが、ワカサギ卵の入荷が不安定だった。

そこで、自湖産ワカサギから卵を取り、孵化させ放流する方法にもトライしようとしていたところ、この事業に採択された。

津風呂湖
真冬でも快適にワカサギ釣りが楽しめるドーム桟橋も設置されている

同組合へは、自然産卵水槽2基と親魚捕獲定置網3基を支援。

津風呂湖には複数の流入河川があるため、親魚捕獲用定置網は、本事業で支援された分に自主財源で購入した分を加え、 合計7基を設置。今春から本格的に稼働させている。

同組合の辻本茂組合長は、「他県産からのワカサギ卵に加えて、自湖産の放流が安定すればもっと釣れるようになります。漁協として、こうした取組みにご理解いただきながら、さらに資機材を釣り界からご支援いただき、釣り人の皆さんには感謝しています」とコメントしている。

津風呂湖漁協の辻本組合長
津風呂湖漁協の辻本組合長。支援を活用し、自湖産で孵化から放流まで取り組んでいく

事業概要

①ワカサギ釣り場の創出又は発展を目的とした事業が対象
②ワカサギ卵供給に掛かる初期設備を「物納で支援」
③ひとつの釣り場あたりの支援規模は300万円以内(税込)
④応募主体は都道府県並びに都道府県水産試験場と連携して本事業に取り組む漁業者や自治体又は水産試験場等
⑤応募主体での正式な了承を得ること(例:理事会)
⑥応募にあたっては、向こう3年間の事業計画の提出や、都道府県水産試験場の協力を得ること

支援決定は、応募内容を審査のうえ、一般社団法人日本釣用品工業会が行う。

【提供:日釣工・編集:釣具新聞】

問い合わせ先
TEL 0‌8‌0-9984-2450
E-mail inwa@jaftma.or.jp

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