「魚釣りに国境はない!」日韓親善のグレ釣り大会で釣りを通じた国際交流【九州リポート福岡発!】

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「九州リポート福岡発!」は、全九州釣ライター協会の会長・小野山康彦氏の連載です。公益財団法人日本釣振興会九州地区支部の活動ほか、九州の様々な情報を紹介します。

                     

第17回の今回は、当協会の常任幹事・福住裕史会員(北九州市)が企画、運営している日韓親善のグレ釣り大会「第11回国際スポーツフィッシング・グレカップ」(全九州釣ライター協会後援)についてお伝えします。

今から20年以上前、「福岡グレ競友会」の会長を務める福住氏と、韓国の釣りクラブ「韓国スポーツフィッシング連合ZERO-FG」のミン・ビョンジン会長との出会いによって両国の釣り人たちの交流が始まりました。

「韓国スポーツフィッシング連合ZERO-FG」のミン・ビョンジン会長
釣果を手にする「韓国スポーツフィッシング連合ZERO-FG」のミン・ビョンジン会長

「魚釣りに国境はない」を合言葉に、日本のトップトーナメンター・名手を交えた懇親大会として2022年6月、韓国との国境の島・長崎県対馬市を会場に「第1回日韓親善グレ・トーナメント」が開催され、日韓それぞれ25名の合計50選手が出場しました。

2回目以降は両国の地で交互に開催。2005年の「日韓友情年」は、在大韓民国日本国大使館の山本公使の推薦により日本国の公式交流事業に認定され、表彰状も授与されました。

そして、言語や習慣の違い、歴史認識の差などを乗り越えて得た「共通の価値観、友情の力、感動」を実りある成果として、第6回をもって大会は無事に終了しました。

「日本の名手ともう一度釣りがしたい!」

その後この大会は、韓国の青年選手たちによって、「日本の名手たちと一緒に釣りをすることができた夢の釣り大会」として語り継がれることになります。

そんな韓国の青年たちから、「もう一度、日韓交流の大会を」と熱いラブコールを受けた福住氏は、新たに「国際スポーツフィッシング・グレカップ」と名称を変えた大会を開催することにしました。

以後、コロナ禍の中断を経て今年7月1日、2日、長崎県平戸市宮ノ浦と上五島の磯を会場に「第11回国際スポーツフィッシング・グレカップ」が4年ぶりに行われ、日本から18名、韓国から10名の合計28選手が出場。

大会規定は30㎝以上のクチブト(メジナ)とオナガ(クロメジナ)の合計10尾までの総重量です。

初日の予選リーグから翌日の準決勝を経て決勝の結果、日本を代表する名手のひとり池永祐二選手(大分市)が5685g(9尾)で通算5度目の優勝を飾りました。

2位は辻村一法選手(福岡県田川市)の4850g(6尾)、3位は藤本祐一郎選手(大分県中津市)で3650g(7尾)、4位にオオ・トングン選手(韓国)3585g(6尾)が入賞しました。

今年の入賞者
今年の入賞者(左から2位の辻村選手、優勝の池永選手、3位の藤本選手、4位のオオ選手)

近年、韓国選手の釣技の上達と勢いは目を見張るものがあり、韓国選手が優勝カップを手にする日も遠くはないかもしれません。

また、出場選手に大会スタッフを加えて行う恒例の親睦釣り大会「大物釣り大会」(2尾合計重量規定)では、中司亮さん(福岡県岡垣町)が3775gで優勝しました。

大物釣り大会で優勝した中司選手
大物釣り大会で優勝した中司選手

釣技だけでない!国際交流も目的とした釣り大会

福住氏は、「釣技の交流だけでなく、親善の意をくみ取って協力してくださる名手の方々に感謝申し上げます。また、協賛いただいているがまかつ様、釣研様、つり万様、つり具のまるきん様(順不同)ほか、多くの皆様のご支援が韓国の選手たちの心に届き、この大会の成功と継続に結び付いています。本当にありがとうございます」と述べています。

釣りを通じて国際交流することは人の一体感を醸成します。全九州釣ライター協会は、このように釣技の向上を目指しながらお互いにリスペクトして親睦を深める国際交流の釣り大会を、今後も強力にバックアップしてまいります。


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