4月1日(土)、大阪府高槻市の「芥川マス釣り場」にて「第27回少年少女渓流マス釣り体験」が開催された。
主催は公益財団法人日本釣振興会大阪府支部。後援は大阪釣具協同組合。協力は芥川漁業協同組合、近畿ヘラ鮒釣連合会。
毎年春に、大阪府内の児童・養護施設の子供たちを無料招待して行われているイベントだが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、今回は4年ぶりの開催となった。
このイベントでは、竿などの釣り道具も全て主催者が用意し、スタッフが各グループに付いて丁寧に釣り指導を行う。豊かな自然に囲まれて、初心者でも楽しめるマス釣りを体験してもらうことで、自然や魚とのふれあいを通じて健全な精神の育成の一助となることを目的にしている。
子供61名参加。釣りと命の大切さを学ぶ
今回の参加者は5学園の児童・生徒が61名、付き添いが15名の合計76名で開催された。
当日の天気は快晴。春らしい暖かい陽気の中、マス釣り体験が行われた。
スタッフは午前8時15分に集合し、準備を行った。8時45分には受付を開始。釣り教室の教本となる「すきすきフィッシング」が配布された。その後、9時頃からは開会式が行われた。
冒頭、橋本支部長から以下要旨の挨拶が行われた。
「おはようございます。本日は、早朝よりご参加頂きありがとうございます。この教室も、今回で27回目となりました。今回は4年ぶりということで、楽しみにされている方も多いと思います。
皆さんにはニジマスを釣ってもらいますが、ニジマスは釣れると死にます。その後は美味しく食べて、命の大切さや食べ物を粗末にしないことを学んでください。
この後、釣りの方法やマナー・ルールを説明します。そこで、釣りには楽しいだけでなくルールやマナーもあること、安全第一で楽しまないといけないことを勉強して帰ってください。
帰る時には、指導にあたった先生方にお礼を言って、帰ってください。本日は1日よろしくお願いいたします」。
続いて、釣り教室が行われた。ここでは、「すきすきフィッシング」を見ながら、魚の特徴や使うエサについて、竿を振り回さないことや、周りを見てから仕掛けを投入することなどが説明された。
説明が終わると全員で集合写真を撮影。その後、各学園に分かれ、指導役のスタッフ案内のもと、釣り場に向かった。
どんどん釣れる魚に大はしゃぎ!自然と釣りを楽しむ子供達
釣り場には開会式前にあからじめ放流が行われており、前日までの放流魚の残りと見られる40㎝近くのニジマスも泳いでいた。スタッフは各学園の子供達の竿の準備を手伝い、釣りを開始した。
釣りを開始すると、あちこちで魚が釣れだした。スタッフは魚から針を外したり、エサを付け直したり、仕掛けの絡まりを解いたりと大忙しだった。釣れない子供にはエサをイクラからブドウ虫に変えてあげたり、竿の振り込み方を丁寧に教えていった。
子供達は初めて釣った魚に大はしゃぎだった。初めは竿の振り込み方や掛かった魚とのやりとりなどもぎこちない様子だったが、だんだん慣れていき、最後にはスタッフのサポートも最低限で良くなっていた。
中には魚に触れない子供もいたが、徐々に魚に慣れていき、最後には勇気を出して魚に触れている子供もいた。
11時前になると魚の活性も落着き釣れる数も減ってきたが、終了時間の12時ギリギリまで釣りを楽しむ参加者もいた。途中、お弁当も配られ、自然の中で友達や先生と食事を楽しんでいる様子も見られた。
参加者の子供に感想を聞くと、「釣りは初めてだったけど楽しかった。8尾も釣れたよ!」と満足気な様子だった。
12時前には片付けを済まし、参加者の子供達は指導にあたったスタッフにお礼を言って、釣り体験は閉会となった。