３月８日、静岡県焼津市にある株式会社デュオの本社特設会場で、株式会社デュオ、レイドジャパン株式会社、株式会社ヴァルケインによる「経営統合による説明会」が開催された。新会社はATLAS JAPAN HOLDINGS(アトラスジャパンホールディングス）株式会社で、正式には2021年４月１日よりスタートとなる（以下、株式会社等は省略）。
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新会社はデュオ、レイドジャパンの全株式を保有し、３社はアトラスジャパンホールディングスの子会社となる。新会社は単なる持ち株会社ではなく、従来３社がそれぞれで行っていた営業部門、物流部門、事務部門、知的財産権の管理等を行う。企画・開発や広報等は従来通り３社がそれぞれで行う。そのため、一般ユーザー（釣り人）に対して直ちに何等かの大きな影響が出る事は、現時点ではほぼないと思われる。釣具業界としては、ルアーメーカーで国内最大規模のグループの誕生した事になり注目が集まる。
シナジー効果を最大限に発揮、新会社は安達氏と金森氏が代表取締役に
新会社設立の説明会にはデュオの安達政弘社長、レイドジャパンの金森隆志社長、ヴァルケインの菊地栄一社長と３社の代表に加え、新会社役員となる磯部彰則氏（デュオ取締役営業部長）が登壇し、会見を行った。
冒頭に開会の挨拶をレイドジャパンの金森社長が行った。
「本日は経営統合による説明会にお集まり頂き有難うございます。『思考は言動、言動は未来』という言葉があります。普段思い浮かべている未来への気持ちが行動にかわっていき、思い描いた未来が出来ていく。そういった意味の言葉なのですが、本日ここに集まった３社で、アトラスジャパンホールディングスという会社を設立しました。その詳細について後ほど詳細にご説明させて頂きます」。
その後、３社のこれまでの経緯を紹介する映像が流された。
次にデュオの安達社長より、新会社設立の経緯等の説明が行われた。
それによると、新会社設立に向けて具体的な話が行われたのは2019年の秋ごろだ。デュオはレイドジャパンが創業間もない頃からのサプライヤーであり、お互いに信頼出来る関係を継続してきた。
安達社長と金森社長が定期的に話をしていく中で「世の中や釣り具のビジネスを取り巻く環境も大きく変化しており、海外勢との競合等もある中、今後何等かの形で一緒にビジネスを行っていくのはどうか」という思いを安達社長が金森社長に伝えたところ、金森社長も「実は以前から自分もそう考えていた」と意見が一致。
そこから、様々な形を模索した結果、経営統合によるグループ化という形になった。
また、ヴァルケインも創業当時からデュオと関係が深い会社だ。安達社長と菊地社長の関係も古く、普段から頻繁に話をする仲だ。安達社長より今回の経営統合の話をしたところ、菊地社長も快諾した。
菊地社長も会見で「新会社に営業や物流業務をお任せし、開発やプロモショーンに注力する事が出来ます。自分１人でやれる事の限界は痛感してしました。新会社設立のメリットにより、様々な面でヴァルケインのベースも上がっていくと思います」と話していた。
今回の経営統合の目的は、３社が共同でビジネスを行っていく上で、最もシナジー効果を発揮させるためだ。
分かりやすくシナジー効果が発揮されるのは、個別に行っていた物流業務をまとめることにより物流費が削減できる。ただ、こういった目に見えやすいシナジー効果以外にも、様々なメリットが考えられる。
新会社は安達政弘社長と金森隆志社長の両氏がともに代表取締役となる。どちらにも会長や社長といった役職はなく、代表取締役となる。
コアマンとの業務提携を発表。知財侵害に共同で対応
また会見では、今回の経営統合とは別件として、知的財産権侵害への対応について、株式会社コアマン（兵庫県神戸市本社・泉裕文社長）との業務提携も発表された。
今後、知的財産権の侵害行為に対しては、新会社（DUO、RAID JAPAN、ValkeIN）とコアマンで協力し対応していく事が発表された。
（経営統合や業務提携等、詳細は釣具新聞に掲載予定）。
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