女性アングラーを中心としたボランティア団体「つりジェンヌ」は、現在、「つりジェンヌ・女性の釣り人500万人プロジェクト」を始動している。

このプロジェクトは、釣りに関する不満や不安の解消と、女性が自然体で釣りを楽しめる環境の実現を目指した様々なアクションを起こし、2050年までに釣り人口の女性比率を50％以上、女性釣り人口を500万人以上に増やすことを目標にしている。

つりジェンヌでは、女性釣り人の数が男性に比べて少ない理由は、釣り道具や釣り場の開発が主に男性によって行われてきたため、釣りに対する性別の壁やハンディキャップが生じているからだとしている。

そのような現況を踏まえて、釣り人口の男女比率改善のために今回のプロジェクトを立ち上げた。そして、このプロジェクトは、SDGsの目標５「ジェンダーの平等を実現しよう」、目標14「海の豊かさを守ろう」の２項目に合致する活動となる想定のプロジェクトである。

このプロジェクトでは、①環境、②マナー啓発、③教育、④コミュニティー、以上の４つのカテゴリーに基づいてビジョンと行動指針を掲げている。

①環境

釣りに関するあらゆる環境で女性が不便に感じている点を可能な限り無くし、性別を問わず皆が心地よく釣りを楽しめる環境の実現を目指している。また、SDGs活動に賛同し、持続可能な自然保護活動を実施していく。

具体的な行動指針としては、男女別更衣室やトイレの設置など、全ての人に優しい釣り場環境の改善や、女性の遊漁船従業者の応援、女性に配慮した釣具・用品の開発に関する提言、SDGsにつながる海の環境改善活動の実施などが挙げられる。

②マナー啓発

男女双方に留意した釣りマナーやルールの周知に努めていく。

行動指針としては、他者を気遣い安全に配慮した釣りの身だしなみについての啓蒙や、挨拶を含めた他者との釣り場コミュニケーションのマナーやルールの啓蒙、女性釣り人に対するハラスメントの排除が挙げられる。

③教育

あらゆる釣りに関する場面で女性が感じる障壁やトラブル要因を取り除くための教育活動を実施する。 また、次世代に継承できる健全で健康な社会を目指し、食育および釣り指導を通じた教育を応援する。

行動指針としては、釣り教室やセミナーなど女性が釣りの技術やルールを学ぶ機会を増やす、魚の釣り方や美味しい食べ方、資源保護の重要性を伝えることで食育を応援する、教育・保育現場での釣り指導の応援が挙げられる。

④コミュニティー　

イベントや情報発信を通じ、女性のための釣りコミュニティーの形成を促す。また、女性釣り人が主体である同様の活動を積極的にサポートしていく。

行動指針としては、SNSを利用した女性同士の交流イベントの実施などを行い、女性のための釣りコミュニティーの運営を通じて、釣り人同士の交流機会を増やすことで、女性のライフスタイルの充実度アップに貢献する。

つりジェンヌは、「現在までの釣り教室や釣り大会の運営に加え、女性釣り人を増やすことを、より具体的な数値目標化した長期計画を実行する事で、釣り業界や当会の存続のみならず、人々の『生きやすさ』に繋がる活動としていくことを提案いたします」とコメントしている。

つりジェンヌ公式ホームページ
https://www.tsurisienne.com/

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