2月3日、北九州市を流れる紫川の桜橋・伊崎堰(小倉区)にて、日本大学理工学部土木工学科の安田陽一教授の指導により、石組み魚道の補修整備が行われました。
安田教授は大きな工事を必要とせず、しかも効果的な石組み魚道の設置を全国で行っており、日本釣振興会の評議員でもあります。
この魚道は2017年、安田教授の指導により伊崎堰左岸側に整備されたのですが、石の隙間に砂利石を埋め込んだだけでしたので、2018年の増水時に流されてしまいました。
2019年には隙間をコンクリートで固めて整備しましたが、2020年の九州地方を襲った集中豪雨により石組みの4分の1程度が崩れてしまい、今回補修整備をする事になりました。
当日は、安田教授の指導の下、土木会社の社員5名にクレーン車、重機、コンクリートミキサー車等を使用してのかなり大掛かりな作業となりました。
12時半、まずクレーン車で重機を堤防下の魚道前に下ろす作業からスタート。
重機を使って崩れた部分に石を組んでいくのですが、石の形状を見ながら重機で石を置き、その後に人力で調整が必要なため、慎重さと力のいる作業となりました。
大小の石20数個を組み終え、コンクリートで隙間を埋めて、15時頃に作業を終えました。
石組み魚道の補修整備が完了!生き物に対してより優しい河川に
安田教授が紫川で以前設置した2カ所の石組み魚道では、順調に魚が遡上していることが確認されています。
今回、ここでの石組みの補修が終わり、魚道が完成したことにより、アユを含めより多くの魚類が順調に遡上を行えるようになり、生き物たちに対してより優しい河川に生まれ変わるはずです。
なお、この魚道の補修整備には、「つり環境ビジョンコンセプトに基づくLOVE BLUE事業」の資金が使用されました。
【提供:日本釣振興会・編集:釣具新聞】