
4月5日(土)、大阪府高槻市の「芥川マス釣り場」にて「第29回少年少女渓流マス釣り体験」が開催された。
主催は公益財団法日本釣振興会大阪府支部。後援は大阪釣具協同組合。協力は芥川漁業協同組合、元近畿ヘラ鮒釣連合会。
毎年春に、大阪府内の児童・養護施設の子供たちを無料招待して行われているイベントだが昨年は雨のため中止となり、今回は2年ぶりの開催となった。
このイベントでは、竿などの釣り道具もすべて主催者が用意し、スタッフが各グループに付いて丁寧に釣り指導を行う。豊かな自然に囲まれて、初心者でも楽しめるマス釣りを体験してもらうことで、自然や魚とのふれあいを通じて健全な精神の育成の一助となることを目的としている。
今回の参加者は、8学園の児童・生徒91名と付き添い29名の合計120名で開催された。
当日の天気は快晴。春らしい陽気の下、マス釣り体験が行われた。
開会式と釣り教室を開催。ルールやマナーの重要性も伝える
スタッフは午前8時15分に集合し、準備を行った。8時45分には受付を開始し、釣り教室の教本となる「すきすきフィッシング」が配布された。その後、9時頃から開会式が行われた。

冒頭、橋本支部長から以下要旨の挨拶が行われた。「本日は早朝より釣り体験教室にご参加いただき、誠にありがとうございます。今年は天候にも恵まれ、100名を超えるお申し込みを頂きました。私ども日本釣振興会は、釣りを取り巻く自然環境の保全や、釣り文化の普及・振興を目的に活動しております。本日は、釣りを通じて自然や生き物の大切さを学んで頂きたいと願っております。近年は釣りが注目を集め、国会の答弁で取り上げられるなど、社会的な関心も高まっています。釣り体験は、ひきこもりや不登校などの改善にも役立つとの報告があり、改めて注目が高まっています。釣りにはマナーとルールが不可欠です。まずは自然を壊さず、ゴミを捨てないことなど、基本的な心がけを守っていただきたいと思います。自宅を出て帰るまでの道中の安全にも十分配慮し、楽しんで帰ってください」。

続いて、釣り教室が行われた。ここでは、「すきすきフィッシング」を見ながら、魚の特徴や使うエサについて、竿を振り回さないことや、周りをよく見てから仕掛けを投入することなどが説明された。
説明が終わると全員で集合写真を撮影。その後、各学園に分かれ、指導役のスタッフの案内のもと、釣り場へ向かった。
あちこちでニジマスがヒット!針外しにスタッフも大忙し
釣り場にはすでにニジマスが放流されており、川を泳ぐ魚を見た子供たちは大興奮。スタッフはそれぞれの学園の子供たちの竿の準備を手伝い、釣りを開始した。
釣りが始まると、あちこちで次々に魚が釣れはじめた。スタッフは釣れた魚を針から外したり、エサを付け直したり、仕掛けの絡まりを解いたりと大忙し。釣れない子供にはエサをイクラからブドウ虫に替えてあげたり、竿の振り込み方など一つひとつ丁寧に教えていった。

子供たちは初めて釣った魚に大はしゃぎ。最初は竿を振る動作や、掛かった魚とのやりとりに戸惑う様子も見られたが、回数を重ねるうちに慣れていき、最後にはスタッフのサポートがほとんどなくても、上手に釣り上げられる子供も増えていった。
11時頃になると、釣れた魚を焼いて食べたり、昼食の弁当を楽しむ子供が多くなったが、終了時間の12時ギリギリまで夢中で釣りを続ける参加者もいた。
参加した子供たちに感想を聞いてみると、「釣りは初めてだったけど楽しかった!」、「魚がかかった瞬間の手応えにびっくりしたけど、すごくうれしかった」、「スタッフの人が優しく教えてくれたから、最後まであきらめずにできた」など、満足げな声があちこちで聞かれた。中には「また絶対にやりたい!」という子供もいて、釣りへの興味をさらに深めた様子だった。
12時前には片付けを済ませ、参加者の子供たちはスタッフにお礼を言って、釣り体験は閉会となった。
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