博多湾に夢と希望と優しさを!釣り人が始めた稚魚放流&釣り大会「ラブメイタ」【九州リポート福岡発!】

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「九州リポート福岡発!」は、全九州釣ライター協会の会長・小野山康彦氏の連載です。公益財団法人日本釣振興会九州地区支部の活動ほか、九州の様々な情報を紹介します。

今回は、全九州釣ライター協会の幹事長・上田敬氏(福岡県筑紫野市)が会長を務める「博多湾のメイタを守る会(通称・ラブメイタ)」が6月18日に行った「第26回ラブメイタ杯博多湾チヌ釣り大会」と、同時開催した「第61回稚魚放流」についてご紹介します。

1993年6月1日に発足したラブメイタ(松下新五初代会長)の目的は、博多湾のメイタ(小型のチヌのことを九州地方では「メイタ」と呼んでいます)やチヌを愛し守り育てるとともに、博多湾の釣り場の環境保全と自然保護に寄与することです。

活動内容は、①定期的な博多湾へのメイタの稚魚放流、②定期的な釣り場の清掃、③会員の交流事業(大会等)の実施、④目的を達成するために必要と思われる事業を行うことです。

同年7月11日、博多湾の沖の防波堤(通称・博多沖防)で第1回放流事業として約3000尾のチヌの稚魚を放流しました。その後も年に1~3回、稚魚放流を行っています。

ラブメイタの第61回稚魚放流の様子
今年行われた「第61回稚魚放流」の様子

4年ぶりの「ラブメイタ杯」。待望の再開で多くの参加者が集結!

博多沖防を会場に行う「ラブメイタ杯」はコロナ禍で3年間中断しました。

例年ならば関東や関西などからも事前の申し込みがあるのですが、今年は多くの大会やイベント等と日程が重なったことなどもあって問い合わせは低調でした。

ところが当日、午前6時から受け付けを開始すると、大会の再開を待ち望んでいた参加者がぞくぞくとエントリー。コロナ禍でも放流事業だけは継続してきたことに賛同する県内外の大会ファン76人が大会に集結したのです。

釣り大会は30㎝以上のチヌ1尾長寸規定です。

チヌ釣りを楽しんでもらうために釣り方のジャンルは問わないルールで、落とし込み釣りやウキ釣り、ルアー釣りなど自由です。今年の博多湾内は岸壁にチヌの餌であるカラス貝がほとんど付いていないため、ウキ釣りが断然有利と思われました。

午前7時から正午まで熱戦を繰り広げた結果、優勝は落とし込み釣りの中島秀次さん(福岡市)で48.8㎝、準優勝は同じく落とし込みの遠藤桂輔さん(同)で48.5㎝、3位はウキ釣りの光安義和さん(同)の48.1㎝となりました。

今年のラブメイタ杯の上位入賞者
大会再開を喜ぶ今年の入賞者。僅差の戦いだった

ウキ釣りではサバコの大群やフグに翻弄された人が多かったようです。

今年はヒラメを放流!放流の効果か、博多湾は魚影の濃い釣り場に

そして、この大会最大の目的が稚魚の放流です。今までの放流の成果もあって、博多湾は都心にありながら魚影が濃く、50㎝超の大型チヌも釣れる釣り場として親しまれています。

近年の放流の魚種はメイタからアラカブ、マダイやクエ(アラ)などに変わり、今年は8㎝まで育ったヒラメです。

親子連れも参加して、バケツリレーでヒラメ約1000尾を博多湾へ放流しました。

2~3年後には岸壁からサビキ釣りを楽しむファミリーが掛けたアジゴに、これらの放流ヒラメが追い食いしてヒットする可能性を期待しています。

放流に参加した親子
家族連れで放流に参加する人も

釣り人が集まってスポンサーもなく手弁当で始めた同会の稚魚放流事業は現在、公益財団法人日本釣振興会福岡県支部、九州磯釣連盟、全九州釣ライター協会、各種釣りメーカー、釣り団体、釣具店、釣りクラブ、グループや個人など多くの人々の善意と情熱が推し進め、魚族の保護のみならず、健全な釣りの文化の継承と発展へと繋がっています。

上田会長は、「今後も大会と稚魚放流を続けて行きます。博多湾を夢と希望と優しさで溢れさせるために、どうか皆さまのご協力をよろしくお願いいたします」と大会を締めくくりました。

コロナ禍に一過性のブームとして釣りを体験した人が、このような魅力ある釣り大会やイベントに触れることで改めて釣りに興味を持ち、本格的に釣りを始めるキッカケになることを期待しています。

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