パッケージの「タングステン使用」が嘘だった!?ルアーメーカーはどんな罪に問われる?【弁護士に聞く】

ニュース

「釣具業界の法律相談所」は、釣具業界でも起こる可能性のあるトラブルについて、弁護士の先生に聞いて見解や対処方法を紹介するコーナーです。

今回は、パッケージの表示と異なるルアーを販売してしまった場合、どんな罪に問われるのかについて弁護士の先生に聞きました。

ルアーの表示に関して客からクレーム。調査したら表示と異なることが発覚し…

弊社は釣具メーカーです。先日、当社の商品を買われたというお客様からクレームがありました。

弊社では数多くの商品を扱っているのですが、その中にメタルジグという商品があります。この商品は海外の業者が既に作ってあるものを仕入れて、当社のブランド名を付けて販売しているのですが、この商品が問題となりました。

まず、このメタルジグの素材にはタングステンを使用しています。通常、メタルジグは鉛で作られる事が多いのですが、タングステンの方が同じ重量でも疑似餌のサイズを小さくする事が出来ます。ただし、価格は鉛よりも高価となります。

問題となった商品はパッケージに、素材がタングステンである事、そして重量を「40g」と表記しています。海外からの仕入れ価格も安いため、競合他社の同様の商品よりも価格を安く設定しており、当社でも人気商品となっていました。

ところが、この商品を買われて使われたお客様から、「パッケージには40gと書かれているが、使っていておかしいと思い、自分で実際に量ると30gしかなかった。タングステンと書いてあるが、本当なのか?」という連絡が入りました。

弊社も不信に思い、在庫からいくつかの同じ商品をランダムで抜き出し、実際に検査しました。そうすると僅かな割合ですが、重さの異なるものが発見されました。さらに、重さの異なる商品を検査機関に出したところ、タングステンではなく、もっと安価な素材が使われている事が判明しました。

当社は、すぐにこの商品を作った海外の業者に問い合わせましたが、明確な原因は分からないという事です。

クレームを言ってこられたお客様は返金を望まれています。また、この商品は年間10万個以上販売しており、今も全国の釣具店やネットショップで販売されています。全品を回収するとなると莫大な費用が掛かります。

そこで、弁護士の先生に質問です。

まず、弊社の商品で、パッケージに書かれた内容と異なる商品が混じって販売されていた事は事実です。意図的に行ったものでは決してないのですが、これは法律的に、当社は何らか罪に問われるのでしょうか。

また、クレームをもらったお客様への返金は行いますが、他にも大勢この商品を買われたお客様はいらっしゃいます。そもそも、返金を行う法律的な義務はあるのでしょうか。

また、返金を行うなら、どの範囲まで返金すべきでしょうか。重さの異なるものが混入していた割合は、当社の調べでは1割以下と推測していますが、全てを調査する事は出来ません。また、これまでにこの商品を買われた全てのお客様に返金するとなれば、当社も対応出来ません。こういった場合、どのような対応が望ましいでしょうか。

ご回答、よろしくお願いい致します。

※質問は全て架空の質問です。実際の企業等とは一切関係がありません

1 / 2
次へ

関連記事

【第17回】志賀高原・雑魚川に見る「種川」の生産力。原種イワナを守りながら、釣り人を満足させる漁場管理

【デュエル】「ハードコア ポッパー 70F」琵琶湖プロガイドがプロデュースしたポッパー

ニジマスが次々と…。「JFW親子マス釣り体験教室」千早川マス釣り場で開催【日本釣振興会】

いよいよ来週末開催!釣りファンもファミリーも1日遊べる「フィッシングショーOSAKA2024」。チケット情報、会場マップを要チェック

上州屋盛岡上堂店がリニューアルオープン!記念セールも絶賛開催中。地域密着・充実の品揃えで東北の釣りを応援

モノコックボディ採用で進化。デザインも洗練されたダイワの磯用スピニング「インパルト LBD」は全4アイテムのラインナップ

日本釣振興会が東京都の水元公園で放流活動を実施。8㎝のギンブナ110㎏が旅立つ

パワハラ防止措置の義務化開始。企業が取るべき具体的な対策は?