「魚は色を識別できる?」キンギョを用いた実験結果を紹介!魚の驚くべき能力とは!?

スペシャル ニュース

釣りエサのスペシャリスト・長岡寛さんの連載「お魚さんッ、私のエサに食いついて!」です。釣りエサに関する事以外にも魚の生態や環境など様々な内容を紹介します。

今回は、魚にとって色はどのように見えているのか?について解説して頂きました。

キンギョは色を識別する!?およそ80年前に行われた興味深い実験…

水の中で暮らしているお魚さんたちにとって、色彩はどのように感じているのでしょうか。

かつて魚類は色を識別することはできないと考えられていました。

魚類が色を識別することが出来ることを最初に証明したのは、イギリスの生物学者、フォンフリッシュ博士で1940年のことです。

実験は飼育しているキンギョに対して容器に餌を入れて与えるようにしました。その時、明るさ(明度)の異なる灰色の容器の中に1つだけ青色に着色した容器を用意し、その容器にだけ餌を入れて与え続けました。

キンギョがそれに慣れてきた頃合いを見計らって、今度はその青色の容器に餌を入れずに繰り返し置いたところ、キンギョは常に青色の容器に集まってきたことが確認出来ました。

キンギョの実験イメージ図
キンギョを飼育している水槽に、濃淡を変えた灰色の容器とその中に1つだけ青色の容器を置く。この時、青色の容器だけに餌を入れてキンギョが慣れてくるまで続ける
キンギョの実験イメージ図
キンギョが容器に慣れてきた頃合いを見計らい、餌を入れていない青色の容器を置く。すると、キンギョは青色の容器に集まった!

これにより、キンギョは青色を識別することが出来ることを証明したのです。

青色の容器とともに用いた、別の明るさを変えた灰色の容器を青色の容器と一緒に用いたところに、鋭い科学的な思考を伺うことができます。

というのも、もしもキンギョが色彩を判別することが出来ずに物体をモノクロで捉えていたとするなら、明るさを変えた容器のどれかに近い明度の容器と、青色の容器を識別することは出来なかったでしょう。

ところでキンギョは屋内の水槽で比較的容易に飼育することが出来るので、こうした観察も大掛かりな設備がなくても行うことができます。

しかしながら大海を泳ぐ大型の回遊魚ともなると確認作業は容易ではありません。

そのため、カツオなどの海水魚が色彩を判別出来ることが判明したのはつい最近になってからのことです。

まだ全ての魚種について分かったわけではありませんが、多くの魚種において色彩を判別していることが解明されています。

1 / 2
次へ

関連記事

琵琶湖名産「ホンモロコ」復活!近年増えてるホンモロコ釣りの魅力とは?【竹村勝則・釣り記者の回顧録】

【ハヤブサ】アンケートに答えて豪華賞品を当てよう!バッカン、Amazonギフト券などが当たるキャンペーン開催中

【上州屋東根店】山形つり展2021新製品展示受注会!人気の釣り具がズラリ!

【上州屋×VARIVAS CUP】ペアで競う!氷上ワカサギ釣り大会。親子や夫婦で岩手・岩洞湖のワカサギ釣り堪能、じゃんけん大会も大盛り上がり

【釣具業界初!】完全無人店舗「いつでも餌蔵」開発の経緯。流通業界からも大注目の釣具店

【かわせみ針】「ママカリサビキ」動きがなめらかな仕掛け

【LOVE BLUE事業】長崎の大村湾で8000尾のカサゴを放流!釣り人のため、資源保護を目指し活動

外来魚を「有効利用」する釣り大会、琵琶湖の彦根で開催!ファミリーなど約250名が参加