今回は、ゴールデンミーンを展開する中央漁具の仲谷さんに、アユルアーの楽しみ方について聞いてみた。アユルアーは、想像以上に自由な楽しみ方が出来そうだ。
バス・シーバス用のルアーも釣れる。カラーもアユカラーに限らず何でも釣れる…!
仲谷さんがアユルアーを始めたのは4年ほど前。カツイチから発売されている「リアユ」でアユが釣れるのは当時から知っていた。そのような中、久保浩一さんがバス用のルアーを使ってアユを釣っているのを見て「自分もやりたい」と思った事が、アユルアーを始めたキッカケだそうだ。当時はリール付ロッドを使ってアユ釣りが出来る河川はほとんどなかったが、今ではアユイングを楽しめる河川も増えている。
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そんな仲谷さんだが、アユルアーの魅力を次のように語る。
「私にとってはバス用、シーバス用など色々なルアーで釣れるのがアユルアー、いわゆるアユイングの魅力の1つですね。例えばエバーグリーンさんの人気バス用ルアーであるフェイスやスレッジなど、いろいろなバスルアーを試しましたが、全部釣れました。ラパラのCD9もよく釣れます。ルアーの大きさも色々なサイズを試しましたが、個人的には10㎝前後のルアーが扱いやすいと思います。10㎝より小さなルアーでも、大きなルアーでもアユは釣れますよ」。
もちろん、専用に作られたアユルアーは使いやすく、よく釣れる。チューニング等も基本的に不要で、初めてアユルアーゲームに挑戦するなら専用のアユルアーが絶対にオススメだ。ただ、仲谷さんは専用のアユルアー以外でも、色々なルアーが試せる事もアユルアーの楽しさの1つだと語っている。
流れの強さや水深によって様々なジャンルのルアーをチョイス
仲谷さんはバス用やシーバス用のルアーを流れの強さや攻める水深によってチョイスしている。動きが良くて暴れすぎるルアーの場合、アユが警戒してアタックしてこない場合もある。バス用のルアーは動きの良いルアーが多いが、激流の場合は動き過ぎないルアーが適している。それぞれ、ルアーの特性を見極めて使用しているそうだが、こういった作業もアユルアーの楽しさの1つだと語る。
色々なカラーで釣れる。その日のアタリカラーを探してみよう
「カラーについても、ナチュラル系からチャート系など色々試しましたが全部釣れました。アユカラーでなくても、アユはアタックしてきます。ただ、カラーによって釣果は変わると感じています。その日のアタリカラーがあると思うので、たくさんのカラーのルアーを持っていって、その日のアタリカラーを見つけるのも楽しいと思います。
一つだけ言えるのは、掛かりが悪くなってきたら、カラーを変えると急にアタリが出る事があります。その場合、大きく色を変えた方が良いと思います」。
シンカー、シール、目印など小物類も大活躍。チューニングも楽しい!
専用に作られたアユルアーは掛け針を付ければそのまま使えるものが多いが、バス用やシーバス用ルアーはそのままではアユルアーとして使えない。少なくとも掛け針を付けるため、ハリス止めを付ける必要がある。また、使いやすいようにオモリやシールなどを使ってチューニングする事も出来る。こういった作業もアユルアーの楽しさの1つだと仲谷さんは語る。
「アユルアーは基本的に底を攻めます。ルアーを岩や石の底付近にステイさせる事が重要です。しかし、流れがあるので、ルアーの姿勢が安定しなかったり、流れに負けてしまう時があります。そういった場合はシンカーを使うと流れの中でもルアーを安定させる事ができます」。
「ルアーは視認性が高い方が、どこを攻めているのか分かるので釣果が上がります。ルアー自体が派手で見やすいカラーを選ぶか、またはルアーにシールを貼るのもオススメです。シールを貼る時はエバーグリーンさんから出ている「E.G.マーカー」が使いやすくて気に入っています」。
ロッドはベイトでもスピニングでもOK!初心者にはスピニングがオススメ。アユルアー専用ロッドを使おう
次に仲谷さんにアユルアーのタックルについて聞いてみた。
アユルアーのロッドはゴールデンミーンから「ブレインストーム鮎」という9ftのベイトとスピニングの2機種が発売されている。他に様々なメーカーからアユルアー用ロッドが発売されている。仲谷さんは「各社でいろいろな考え方がありますので、使う方の好みに合わせて、いろいろなメーカーさんのロッドを試して欲しいです。アユルアーは掛かってからや、取り込みなどで独特な動作もあるので、やはりアユルアー専用に作られたロッドが使いやすいです」と話す。
「ベイトとスピニングですが、釣りの初心者の方にはスピニングをオススメします。トラブルが少ないです。バスなど色々な釣りをされている方にはベイトをオススメします。ベイトの方が片手で色々な操作が出来るので便利です」。
リール、ライン、掛け針などアユルアータックルを解説
「リールはスピニングなら2000番ぐらいの大きさで、ベイトリールも私はAbuの2500番を使っていますが、小型のベイトリールで良いと思います。そもそも、アユルアーはキャストする釣りではないので、糸をたくさん巻く必要もないですし、ドラグのシビアな調整が必要になる事もないと思います」。
「ラインはPEかナイロンを使っています。PEを道糸にする場合は0.6号で、フロロの8―10ポンドのリーダーを2ヒロ取っています。これだけリーダーを長くとっているのは、友釣りや渓流用の目印をリーダーに付けるからです。目印が付いていると、ネットに取り込む際にどこにアユがいるのか分かりやすく、ミスが少なくなります。ラインに目印を付けないのであれば、1ヒロぐらいで良いと思います。ナイロンラインの場合は6―8ポンドを使います。
リーダーからルアーの連結はスナップを使っています。後は掛け針を付ければ完成です。
掛け針は基本的に3本錨(いかり)か4本錨を使っています。アユの追いが悪いと感じた時にはチラシを良く使います。いずれも「当たっているのに掛かりが悪い」と感じたらすぐに交換しています」。
バス・シーバス用ルアーをアユルアーにチューンする方法を紹介
一般のルアーをアユルアーにするためには、掛け針を付けるためにハリス止めを付ける必要がある。そのハリス止めを固定するための収縮チューブ等もあると便利だ。以下の写真を参考にして欲しい。
アユルアーを楽しむための便利なアイテムや必須アイテムを紹介
最後にアユルアーを快適に楽しむための、仲谷さんオススメのアイテムを紹介する。
「アユルアーで釣り場に持っていった方が良いアイテムはいろいろあるのですが、その中でもルアーの回収機があると良いです。これがあれば、ルアーが根掛かりしてもほとんど回収できるので便利です。そもそも、アユルアーゲームでは川に立ち込むのも膝下ぐらいまでにした方が良いです。深い場所を攻めて根掛かるとルアーが回収できませんし、深い場所に入ると危ないです」。
「アユルアーは基本的に軽装で楽しむのがオススメです。その中で、特にあった方が良いのがベルトです。ネットをベルトに刺しておく必要があるので必ずあった方が良いと思います。また、オススメなのがベルトにロッドホルダーを付けておくことです」。
「掛かったアユを取り込んだ時に両手を使いますが、ロッドホルダーがないとロッドの置き場所に困ります。ロッドホルダーがあれば、ロッドを刺しておけるので両手が空きますから、その間に掛かったアユを外して引き船に入れるといった作業が行えます」。
「また、私は軽装でアユルアーを楽しむスタイルです。ですから、ベストを着用するよりもバッグの使用をオススメします。ベストも機動性が高くて良いのですが、特に真夏は暑いです。バックは小型のものがオススメです。いろいろなバッグを試しましたが、『E.G.ライトゲームポーチ』が私のお気に入りです」。
アユルアーの楽しみ方はまだまだ広がりそう!
アユルアーで一通り色々な専用のアユルアーを試した後は、手持ちの使えそうなルアーをチューニングして試してみるのも楽しいはずだ。自分だけのアタリルアーやアタリカラー、アタリチューニングが見つかるかもしれず、アユルアーを更に楽しむ事が出来るはずだ。思わぬルアーが爆釣ルアーになる可能性もある。
アユルアーの楽しみ方は、これからもまだまだ進化しそうだ。
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