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今回は、地震などの災害対策だけでなく、水害や熱中症にも注意が必要な夏の防災対策について、オススメのツールやアイテムを紹介しながら解説します。
防災対策、水と食糧だけではNG!季節に合わせた対策を
9月は防災月間です。災害対策として水や食糧などを用意している企業は増えてきていますが、季節によって対策は異なります。
特に今年の夏は、ゲリラ豪雨の発生が昨年比1.4倍、過去5年平均比1.9倍で発生回数が増えると予想されています(ウェザーニューズ社2022年7月5日発表)。
また、令和3年4月下旬から全国を対象に運用を開始した「熱中症警戒アラート」も8月2日(5時時点)、過去最多の38地点で発表されました。
熱中症警戒アラートとは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さへの注意を呼びかけ、 熱中症予防行動を促すための情報です(環境省HPより)。
災害が発生した際、停電や浸水などでエアコンが使えないケースも想定し、地震などの災害対策に加えて、水害や熱中症も視野に入れた対策が、人も企業も生き残ることに繋がります。
1. 水害に備える「地域の状況と災害リスクを確認しましょう」
国土交通省が提供している「重ねるハザードマップ」で、洪水(想定最大規模)などのリスク情報を把握できます。
また、同じく国土交通省が提供している「地点別浸水シミュレーション検索システム」では、地図上で住所を指定し、破堤点(堤防が決壊すると想定した箇所)を選択することで、破堤点からの浸水シミュレーションを時間軸毎にアニメーションで確認することができます(地域によってはまだシミュレーションデータが登録されていない、あるいは、浸水が想定されない区域または対象となる河川がない区域など、対象区域外の場合もあります)。
当社名古屋支店の住所で、最寄りの河川が決壊したと想定してシミュレーションを実施しました。
決壊30分後に河川付近での浸水が、5時間後には指定住所に到達し、子どもの腰程度まで浸水しています。
9時間後には子どもの背の高さ、車いす利用者の首の高さまで浸水することがわかりました。
自社の住所でシミュレーションを実施し、何時間後にどのような状態になるのかおおよそを把握しておくことで、避難に必要な時間や、防水防護シート、土のう、防水扉の設置、準備の必要性などあらかじめ社内で検討することができます。
使用しない時は重ねて保管できる、次世代型緊急防水防護システムなどもございます。