【奧山文弥・理想的な釣り環境】「釣りのプロであるために」釣りに関わる仕事をする人にとって大事なことは?

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この記事を読んでくださる釣り業界の人は、ある意味釣りのプロです。今回は釣りを職業にするという点で捉えてみます。

私は中学生の頃に師匠の西山徹さん(故人)に会いました。当時釣りを教えてくれる大人に出会ったのは初めてで、しつこく質問していたら「分からないことがあったら電話しておいで」と初めて名刺を頂きました。

それは「ダイワP‌R研究所」と書いてありました。ダイワ精工(現グローブライド)の販売促進をする会社でした。そこからお付き合いが始まりましたが、サラリーマン家庭に育った私はこの時初めて「釣りが仕事になるんだ」とときめきました。

時は流れ、私も釣り関係の仕事をして生活するようになり、ダイワフィールドテスターとして師匠と一緒に仕事もするようになりました。釣りバブルもあり絶好調の頃でした。

その後師匠は癌で亡くなり、私も釣り業務をする会社を設立し、今に至るわけですが、釣りを仕事にするという選択肢は私の人生を幸せにしてくれました。

釣りジャーナリストからユーチューバーまで。釣りに関わる仕事は様々

今、あらためて釣りを仕事にするという業種をピックアップしてみましょう。

釣具店を経営する、その店員になる、釣具メーカーを起業する、そこへ勤める、釣り堀で働く、釣りマスコミ、出版社に勤める、ライター、ガイド(遊漁船の船長含む)になる、などの選択肢があります。

皆さんもそれのどれかに属していることでしょう。極端な例ですと漁師は本物のプロですね。

この中で釣りが好きだからという理由でこの職業を選んだ方も多いと思いますし、釣りが好きでなければ出来ない仕事もあります。

しかし、この中には釣りが好きでなくてもビジネスとして十分に活躍できる仕事もあります。

釣りをマーケットとしてきちんと考え、その流通も含めて上流から下流までを広範囲にリサーチし、ビジネス戦略を練ります。

単なる釣り好きでは出来ないこともこなす、こういった人は大手企業の中には必ずいて、常に数字と睨めっこしているわけです。

ところで釣り好きの若者が憧れ、今は準タレントのようになったフィールドテスター、モニター、インストラクターと称されるメーカーをスポンサーにした釣りそのもので生活するプロもいました

しかし、多くは釣具店経営者だったり、自分の会社を持っている人だったり、サラリーマンとの兼業でした。

物を作ったり売ったりせずに自分の知識と経験が認められ、メーカーの協力もあって活躍できたのです。

コイのフライフィッシングの様子
自然河川での釣りは貴重になっている。釣り堀に頼らずこの楽しみをどうやってお客様に伝えていくかは釣具店の責務でもある。コイのフライフィッシングは西山徹さんが教えてくれた。今ではラバーネットも導入され大切に釣る人も多い(多摩川)

近年ではフィッシングマイスターなんていう称号もありますね。でもそれだけで生活できるほど稼げないのがテスターの辛いところです。

西山師匠の場合、ダイワのテスターをしながらテレビの出演、講習会をこなし、雑誌への連載、釣りの本の出版をしていました。

50冊以上出版したと思います。享年52歳でこの量はすごいですね(ちなみに私はまだ30冊です)。

ネットが無かった頃ですから印税も高額。まさに釣りのみで生活しているこういうプロは、私が知る限り西山さんのみです。

今、最もそれに近いのは釣りジャーナリストの西野弘章さんです。

アシェットの「日本の魚釣り」の編集を手掛けた方といえば「ああ、あの本か」とお分かりになるでしょうか? 釣り業界のスポンサードなしで制作した本です。

西野さんは著者として出版も西山さんに追いつく勢いで活躍中です。

こういう特殊なプロは釣りの現在の市場から考えると何人も出現する事は難しいと思いますが、それに代わって今はユーチューバーも活躍しています。

スポンサーのない動画は面白いと言われます。グーグルの倫理さえクリアすればどんな内容でもO‌Kですから自由奔放に発信できるわけです。

年収1000万円を超える女性ユーチューバーも出現しています。ただしヒットしないとバイト生活みたいになってしまうので、これを今から目指す方は要注意です。

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