「ワカサギ釣りが、もっともっとアツくなる!」群馬県梅田湖でも釣果アップ。LOVE BLUE事業が漁協のワカサギ増殖を支援

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LOVE BLUE事業のロゴ

    

つり環境ビジョンコンセプトに基づくLOVE BLUE事業では、清掃事業・放流事業・釣り場拡大事業を優先三事業として推進している。

そんな中、日本釣用品工業会では近年人気が高まりつつある、手軽な「ワカサギ釣り」を釣り場拡大事業として推進。

孵化装置や親魚捕獲用定置網、自然産卵水槽等のワカサギ増殖を目的とした資機材を、地域の要望に合わせて、漁協や自治体、水産試験場等へ物納で支援している。

2017年度にモデル事業を長野県と群馬県で行い、 2018年度からは全国を対象として支援を開始。この7年間で16道県・合計24団体へ支援している。

両毛漁協事務所
群馬県桐生市にある両毛漁協もLOVE BLUE事業の支援を受け、成果を上げている漁協の1つ。今回は同漁協の事例を紹介する

4 月になると、ワカサギ釣りは禁漁となった場所や 、間も無く禁漁になる釣り場が多い。一方で、湖の中ではワカサギの世代交代、つまり産卵行動が始まるタイミングでもある。

同事業で支援している人工ふ化器や自然産卵水槽を導入すると、これまで人の手で1尾1尾のワカサギのお腹を絞って受精卵を作ってきた方法から、ワカサギの習性を利用してストレス無く自然に産卵させることが出来たり、ふ化率を向上させられる等、様々なメリットがある。

今回は、同事業を活用して成果を上げている群馬県桐生市の梅田湖の事例を紹介する。

釣りで人気の梅田湖。人工ふ化器導入でワカサギが増殖

梅田湖に浮かぶボート
梅田湖の釣りはボート主体。ワカサギに関してはシーズンを通して釣果の波が無くなってきており、 良く釣れると釣り人からも好評だ

群馬県桐生市にある両毛漁業協同組合は、流域の渡良瀬川のアユ釣りや渓流釣りを中心に、草木湖と梅田湖でワカサギ釣りも管轄。

特に梅田湖では、梅田湖観光が貸ボート店を営業しており、ワカサギ釣りの他、ヘラブナ釣りやルアーフィッシング等で大型ニジマスが狙える釣り場として、多くの釣り客で賑わっている。

氷結しない同湖はシーズンを通してボートから狙うスタイルで親しまれ、例年、10月上旬にワカサギ釣りが解禁。季節毎に水位の増減があり、急峻な山間に囲まれていることで水深が深く、ワカサギが釣れるタナが目まぐるしく変化する等、テクニカルな釣り場として親しまれてきた。

梅田湖に浮かぶボート
ワカサギシーズンにはボート固定用ロープ等も設置される

これまでも両毛漁協では積極的なワカサギ増殖に取り組んでおり、 その一環として、 2018年度に同事業へ応募。 支援後は、人工ふ化器を中心に活用してワカサギ資源の増殖に取り組んでおり、シーズンを通して200~500尾と安定した釣果に恵まれるようになった。

両毛漁協の中島組合長も、高い釣果が得られるようになったのは、資源量全体が安定した為だと推察している。

両毛漁業協同組合代表理事組合長の中島淳志さん
両毛漁業協同組合代表理事組合長の中島淳志さん

LOVE BLUE事業で労力が10分の1以下に。人手不足の漁協に貢献

両毛漁協では、支援以前は各地の釣り場と同様に、ワカサギ卵の産地から受精卵を購入し、自作したショロ枠に受精卵を付着させて湖面に浮かべ、自然ふ化を待つという昔ながらの増殖方法が実践されてきた。

従来方式のワカサギ産卵用シュロ枠
漁協事務所に保管される従来方式のワカサギ産卵用シュロ枠 。以前は全て使用前・使用後に掃除及び消毒作業が必要で、とても大変な作業だった

しかしこの方法では多くの人手が必要となることから、毎年人の手配・調整だけでもとても大変で、さらに湖面に設置された受精卵が外敵から襲われやすかったり、ふ化放流の実態がほとんど分からない等のデメリットが多かった。また、使用したシュロ枠は次年度の為に全てキレイに洗ってから保管する必要があり、その作業だけでも数日掛かる重労働だった。

両毛漁業協同組合代表理事組合長の中島淳志さん
「釣り人の皆さんがお支払いいただいた入漁料が増殖費用となり、さらにLOVE BLUE事業からのご支援でより効果的なワカサギ放流が可能になった」と語る中島組合長

中島組合長からは、「ワカサギ増殖は実際の作業以外も大変な手間が掛かってましたから、 LOVE BLUEからご支援いただいた後の労力は10分の1以下になりました。人手不足は漁協の大きな悩みの1つですけど、それが大幅に軽減されて、 釣り人の皆さんと釣り界からのご協力には本当に感謝しております」という喜びの声が寄せられている。

【提供:日本釣用品工業会・編集:釣具新聞】

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