9月24日、大阪釣具協同組合主催の「ファミリーハゼ釣り大会2023」が、大阪を流れる淀川下流部右岸の塚本河川敷公園を本部として開催された。
後援は公益財団法人日本釣振興会大阪府支部、協賛は全日本釣具組合と、多数の有名釣具メーカーや釣り関係企業。
淀川は大阪を代表する一級河川で、琵琶湖から流れる瀬田川(宇治川)、京都府を流れる桂川や木津川が合流し、大阪北部を横断して大阪湾に流れ出る大河川だ。淡水や汽水域でも様々な釣種が生息し、釣り場としても人気だ。
ハゼ釣りも昔から盛んに行われており、淀川のハゼ釣りは秋口の浪花の風物詩として大阪に住む人々に親しまれてきた。
大阪釣具協同組合主催の「ファミリーハゼ釣り大会」は1985年(昭和60年)から開催されており、毎年の恒例行事となっている。2018年から淀川右岸(河口部で言えば淀川の北側)に本部の場所を変更している。
ただ、台風やコロナ禍の影響で中止が続き、右岸側に会場を移して以降は、昨年に続き2回目の開催となった。
良型も交じり、釣果良好!若者も多く、ルアーで狙う参加者も…
当日の天候は快晴。猛暑も和らぎ、風もそれほどなく、絶好の釣り日和となった。
受付は午前6時から午前8時。早朝より、次々と参加者が本部のテント前に集まってきた。家族連れ、孫と祖父、友達同士などでの参加が多く、最終的には昨年を上回る398名が参加した。
駅も近いため、電車で会場に来る若い参加者も多く、子供からシニア、釣りの初心者からベテランまで幅広い層の参加者が集まった。
参加費は1名につき200円で、集められた参加費は放流協力金として活用される。また受付時にゴミ袋も配布され、釣り場や河川敷のゴミを拾ってくると、記念品がもらえる。今回も多くのゴミが集められた。
受付を済ませた参加者は、それぞれのポイントに移動した。釣り場の範囲は姫島地区から十三地区まで。大阪中心部のビル群を眺めながらのハゼ釣りとなった。
当日は釣果にも恵まれた。場所ムラはあるが、10㎝前後のハゼが良く釣れていた。まれに15㎝以上の良型も交じっていた。
イソメ等を使ったエサ釣りの人が大半だったが、クランクベイトなどルアーで狙う参加者も僅かながら増えてきた印象だ。
競技の時間帯は干潮の前後にあたり、ポイントとなる石も見やすく、釣り場も広く、ハゼも狙いやすかった。小さなハゼはリリースする参加者も多かったが、多い人では1人で30尾以上釣っている人もいた。
釣りが上手な祖父や両親から、ハゼの釣り方を教わっている子供も多かった。ハゼ釣りは釣り入門にも最適な釣りで、子供達もハゼの明確なアタリと引きに大ハシャギだった。
優勝は2尾で40㎝超え!豪華賞品が当たる抽選会も
検寸時間は、午前11時から正午まで。よく釣れていた事から、検寸所は大忙しだった。
競技は釣ったハゼ2尾の合計長寸で競われる。釣れるサイズの多くが似たサイズであり、どのハゼが大きいか、検寸に出す魚を選ぶのも苦労している参加者が多かった。
検寸が終了すると、表彰式と抽選会が行われた。1位から10位までは合計長寸で競われるが、11位から50位までは抽選で選ばれる。
最初に主催者を代表して、大阪釣具協同組合の橋本俊哉理事長より下記要旨の挨拶が述べられた。
「本日はご参加頂き有難うございました。大阪釣具協同組合は、日本釣振興会と協力して、釣り界を少しでも良くする活動を行っています。一部のマナーの悪い釣り人のせいで、釣り場は減っています。楽しい釣りがいつまでも続けられるように、ゴミは持ち帰るなど人に迷惑にならないよう、また安全に気を付けて釣りを楽しんで下さい」。
今大会の優勝者は大阪市の田辺裕子さん。2尾でなんと40.9㎝(23.4㎝+17.5㎝)となり、ダントツの成績で優勝となった。
田辺さんたちは日頃から淀川にハゼ釣りに通っている。大会前日も釣りに来ており、ポイントなども絞っていたそうだ。中通しのオモリを使った仕掛けで、人が攻めないような岩と岩の間の深い穴を狙い、良型のハゼを釣り上げていた。
入賞者には豪華な賞品が多数贈られた。また抽選会でも多くの人に豪華賞品があたり、今年のハゼ釣り大会も盛況の内に終了した。