9月6日、東京湾の羽田沖・若洲沖で公益財団法人日本釣振興会東京都支部と東京湾遊漁船業協同組合の共催によるカサゴの稚魚放流が行われた。
この活動には、大田区立大森第一中学校の生徒も参加した。
今回の放流量は3万尾。そのうち3000尾には標識タグを打って放流された。
放流魚は愛知県で生産されたカサゴの稚魚で、今年の2月に孵化した体長約8㎝ほどの魚だ。
天気は晴れ、暑い中での活動になったが、熱中症には十分注意しながら活動が行われた。
当日、集合場所である遊漁船乗り場(まる八桟橋)では、早朝からスタッフによって準備が進められていた。
活魚輸送のトラックに積まれているカサゴのコンディションを確認したり、標識タグを打つために並べられたテーブルの上には、海水を張ったコンテナ容器が置かれており、酸素ボンベから送られるエアーの調整などが余念なく進められていた。
「かわいい」、「キレイ!」。生徒達は初めて見るカサゴをじっくり観察!
8時半を回ると、大田区立大森第一中学校の1年生65名が到着した。
全員が整列すると、東京湾遊漁船業協同組合の神谷船長からこの日の手順と注意事項について、公益財団法人日本釣振興会東京都支部の常見支部長から日本釣振興会の取り組みについての説明が行われた。
その後、生徒達は組合が準備した救命胴衣を装着し、活魚輸送のトラックに積まれたカサゴの様子についてやタグ付けについて、カサゴの習性などについて、また、一連の作業手順についてなどの説明を受けた。
生徒の多くは活魚に触ることが初めてといった感じで、スタッフの説明に従い、棘に注意しながらそっと水で濡らした手のひらにカサゴを乗せて観察していた。
生徒達は綺麗な魚体に感動した様子で、「かわいい」とか「綺麗!」といった声も聞かれた。
3万尾のカサゴが海へ!魚・環境・釣りに関心をもってもらえるように…
9時20分には乗船を開始し、最初の放流場所である羽田沖へと向かった。
そして羽田沖に到着すると、合図の後一斉に放流が開始された。
少し位置を変えて2回に分けて行われ、放流が終わると生徒たちを乗せた船は桟橋へと帰港した。
その後、スタッフと報道陣を乗せた船はそこから15分ほど移動し、次の放流場所である若洲沖へ到着。この場所は初心者教室などが頻繁に行われている若洲海浜公園の桟橋のすぐ沖側で、数名の釣り人の姿が見受けられた。
10時15分には全ての放流が終了し、桟橋へと帰港した。
今回の活動は参加した生徒にとっても有意義な活動になったはずだ。これを機に魚や環境、釣りに対して興味を持ってくれることに期待したい。
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