「神戸市立・須磨海づり公園の現状」復旧への見通しを神戸市に取材。再開の可能性は?

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台風で損壊した須磨海釣り公園の釣台
管理棟へ向かう第一釣台の様子。管理棟はたどり着けないほど損壊が著しい

今回は、休園中の「須磨海づり公園(兵庫県神戸市)」について、神戸市に話を伺った。この海釣り公園は関西で人気の釣り公園だったが、2018年8月の台風で大きな被害を受け無期休園となっている。復旧についてこれまで検討してきたことや、今後の見通しについて話を伺った。
(※この記事は釣具新聞2021年12月5日付号に掲載された記事です。現在は状況が変わっている可能性があります)

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2018年8月の台風20号により損壊。以降、現在(2022年)も休園中

須磨海づり公園の全景
魚種が豊富で初心者からベテランまで楽しめる「須磨海づり公園」の全景。沖合500mまで伸びた釣台が特徴。神戸市のシンボル的な施設の1つだと思われる

「須磨海づり公園」は、1976年、兵庫県神戸市に日本初の公立の海釣り公園として開園された。沖合い500mまで伸びた第1釣台・第2釣台、高さ80㎝の安全柵が設置された第3・第4釣台の4つの釣台で構成されている。

須磨海づり公園のマップ
(出典:須磨海づり公園公式ホームページ)
沖の方へ伸びた釣台
施設全体が魚礁となっているため様々な魚種が釣れる。最盛期は年間21万人の釣り人が訪れていた

施設全体が巨大な魚礁となっているため様々な魚種が集まり、売店や食堂、休憩所も充実しており、ファミリーなど初心者からベテランまで楽しめる人気の海釣り公園だった。

最盛期は1982年、年間来場者は約21万人。その後は客足が減ったものの、休園となった2018年当時でも年間約6万人の釣り人が訪れていた。

須磨海づり公園の所有は神戸市で、維持管理は農水産課が担当している。運営は指定管理者制度をとっており、(一財)神戸農政公社が運営を行っている。

2018年8月、近畿地方や四国地方を中心に大きな被害をもたらした台風20号の影響で、施設全体が大きな被害を受けた。

桟橋の床は抜け、手すりも落ち、電気系統も全壊。入口から約150mの辺りまではかろうじて人が歩ける状態だが、それより沖側は床の大部分が無くなり、歩いて沖側には移動できないほどの惨状となった。

岸から150m以降の釣台の様子
岸からより150mより沖側の釣台は、床が抜けて人が歩けない状態になっている

須磨海釣り公園は完成から40年以上も経過しており、施設の老朽化も進んでいたこともあり、台風による被害は甚大なものとなった。

抜けた床
台風で波の影響を受け、抜けてしまった床
落ちた手すりとぶら下がったコードなど
手すりも所々落ちており、コード等ぶら下がっている
倒れた手すり
現在は立ち入り禁止となっている。再開される場合は工事で全面的にリニューアルされるはずだ

次ページ → 全面改修の費用は30億円以上。復旧の可能性は?

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