「神戸市立・須磨海づり公園の現状」復旧への見通しを神戸市に取材。再開の可能性は?

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予想以上の被害で全面改修費30億円以上。復旧に向けて検討してきたこと

神戸市では、海釣り公園が損壊してからこの3年間で様々な事を検討してきた。

2019年には、施設の傷み具合がまだ正確に把握出来ていなかったが、災害復旧予算として4億円の予算を計上した。

しかし、調査を進めると施設の傷み具合は予想よりもひどく、全面改修には30億円以上の費用が必要なことが明らかになった。

第4釣台の入口付近
第4釣台の入口付近の様子。沖に見える消波ブロックのおかげで、岸側にある第4釣台だけでは被害が少なったのではないかと思われる
第4釣台の様子
第4釣台の様子。ファミリー向けのエリアで釣り具メーカーのイベント等もよく行われていた

全面改修は出来なくとも、比較的被害が少なかったファミリー向けのエリアみの改修も試算を行ったが、それでも20億円以上の費用が必要であり、再検討を余儀なくされた。

廃墟化した売店
売店があった第4釣台。現在は廃墟化してしまっている
売店の入口
売店の入口

また、復旧する場合、18年の台風20号と同規模の台風や災害に耐えられる設計にしなければならない。

須磨海釣り公園の桟橋は水面から近く、波の影響を比較的受けやすい設計であった。潮位が上がってきていることもあり、災害の被害を防ぐためには現在の桟橋よりも水面から高い場所に桟橋を建設すべきだ、というのが設計士の見解だ。

水面と桟橋の鉄柱
潮位が上がってきている事もあり、波の影響を大きく受ける。現在より桟橋を高くすると工費もそれだけ高くなる

神戸市はコロナウイルスの影響もあり、財政も潤沢な状況ではなく、復旧のための費用を市のみで出す事は難しいと考えている。

そのため、2019年からの2年間は、民間事業者30社以上に海釣り公園周辺の活用も含めた施設の運営等を打診したが、結果として引き受ける企業は1社もなかった。

海釣り公園の運営が難しい事、施設の改修には相当な投資額が必要な事、またその投資額に見合うだけのリターンがあるのかなど、民間企業も様々な要素を検討していたはずだ。

いずれにせよ、神戸市単独での復旧予算の獲得は難しい状況で、なおかつスポンサーや管理運営を任せる民間企業もおらず、復旧したいという想いはあるものの、話が前に進まない、というのが現状だ。

万一、復旧の方法が見つからず撤去する事になっても、10億円以上の費用が掛かるという見込みであり、前に進むのも後ろに下がるのも容易ではない
(※2021年11月時点の話で、状況は変わっている可能性があります)。

傾いた手すり
復旧にも撤去にも莫大な費用がかる。メンテナンスも行えておらず、老朽化や崩壊が進んでいる

現在の須磨海づり公園は、活用されず、十分なメンテナンスも行っていないため、老朽化が一層進んでいる。

入口には人が入れないよう柵を設け、監視員もいる。休園以降、不法侵入など釣り人による問題は起こっていないそうだ。

立入禁止の柵と監視員
現在、入口には柵が設けられ監視員も駐在している

コロナ禍による釣りブームで釣り人口も増えており、須磨海づり公園も多くの釣り人から再開が期待されている。

神戸市によると、民間事業者がレストラン事業を行なうなど釣り以外の付加価値を高め、利用者にとっての魅力を高めるようなことが出来たら、といった構想も考えている。

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