8月24日、今年も公益財団法人日本釣振興会大阪府支部と大阪府釣り団体協議会による大阪湾への稚魚放流が実施された。
大阪湾への稚魚放流は、1983年から全国に先駆けて行われている活動で、40年に渡り「チヌの海ふたたび」を合言葉に行われてきた。
この運動は全国各地に拡がり、沿岸各地の釣り場でもチヌが豊富に釣れるようになった。第42回となる今回からは、「ゆたかな海を未来に」を合言葉に行われることとなった。
43名が参加!一般の釣り人ファミリーも飛び入りで協力
当日の天気は晴れ。暑さの厳しい中での活動となった。
関係者は堺の出島漁港前と舞洲の常吉大橋下に集合。常吉大橋下では報道船を含め、4隻(たまや渡船、ヤザワ渡船、夢フィッシング、岸和田渡船)の船が集まった。
参加したスタッフは、日本釣振興会大阪府支部、大阪府釣り団体協議会、JOFI大阪、ヒューマンアカデミー大阪校、大阪釣具協同組合、当日飛び入りで参加した一般家族も含め43名。
常吉大橋下では集合時間前から多くのスタッフが集まり、セレモニー開始前まで周辺の陸上清掃も行われた。この場所は府内でも人気の釣り場でゴミも多く、短時間ではあったが多くのゴミが集められた。
高本采実さんの「日本全国爆釣プロジェクト」も協力。タグ打ちアコウ放流で研究に活用
その後、10時前にはスタッフ全員が集まり、セレモニーが行われた。
最初に日本釣振興会大阪府支部の橋本支部長より、関係者へのお礼や当日の放流についての主旨や内容説明が行われた。
また、「ゴミの問題などもあり釣り場も減っていますが、我々日本釣振興会では引き続き釣り界を良くする活動を行っていきますので、ご協力のほどよろしくお願いします」といった挨拶が述べられた。
続いて大阪府釣り団体協議会の倉田会長からも挨拶が述べられた。
今年放流したのはチヌ8000尾、メバル7000尾、キジハタ(アコウ)6640尾。そのうち、チヌは7月24日、キジハタ5000尾は5月18日に放流されており、当日はメバルと残りのキジハタが放流された。
今年度の稚魚は、チヌはアーマリン近大(近畿大学のベンチャー企業・クロマグロの完全養殖や養殖魚専門料理店等を展開)、キジハタは(公財)大阪府漁業振興基金栽培事業場、メバルは瀬戸活魚センターから調達。
今回の放流には、釣りタレントの高本采実さんが行っている「日本全国爆釣プロジェクト」から寄付された放流募金も活用されている。
日本全国爆釣プロジェクトについてはこちら → 「日本全国爆釣プロジェクト」釣りタレント・高本采実さん主催の清掃イベント。第2回の参加者も募集中!
放流されたキジハタの一部には、高本さんの母校である近畿大学農学部水産学科の学生の協力のもとタグ打ちも行われており、タグが打たれたキジハタを釣り上げた際には、情報提供の協力を呼び掛けている。集められた情報は、キジハタの生態の研究に活用される。
船に積み込みいよいよ放流!元気な稚魚達が大海原へ…
セレモニーが終わると、活魚車からバケツリレーで稚魚がそれぞれの放流船に運び込まれた。稚魚はスタッフにより手際よく放流船に積み込まれ、準備が整うとすぐに出船した。
放流場所は大阪湾一帯で岸和田、泉大津、堺新港、大阪南港・北港(新島)など。
撮影のため、常吉大橋から沖に向けて少し移動した場所で放流を数回行い、撮影を行った後、放流場所に向けて移動した。
全ての放流を終え、今年の「大阪湾稚魚放流」は無事終了となった。
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