今回は、琵琶湖プロガイドや人気の釣りユーチューバーも使用し、インスタグラム等SNSでも話題の、国産ベアリングオイル「グリッチオイル」を製造している「 GLITCH OIL JAPAN 」を紹介する
ベアリングの性能を極限まで引きだすオイルを開発
まず、潤滑油ブランド「グリッチオイルジャパン」を運営しているファイブフォーカス株式会社について紹介したい。
ファイブフォーカスは2006年、戝田祐也氏(タカラダユウヤ)が設立したグラフィックデザイン、ウェブデザイン、ブランディングの提案などの業務を主としたデザイン会社だ。
その中で「グリッチオイルジャパン」が誕生した経緯は、同社の自転車部門を担当している髙尾洋氏が、子供用ランバイク(足で地面を蹴って走る自転車)のレーシングホイールなどの高級パーツを製作中に、自転車のタイヤの回転がもっとスムースになる納得のいくオイルが市販されている物にはなく、自社で高性能な潤滑油を製造してみよう、と考え「グリッチオイルジャパン」部門の事業がスタートした。
開発当初から「グリッチオイルジャパン」が求めるオイルは、よく市販されている添加剤が薄く低コストで作れる扱いやすいオイルではなく、特殊な添加剤などを使用した独自のオイルを作る事を目標とした。
オイルの開発は成功したが、潤滑油を精製する過程で、避けては通れない釜の洗浄や、機械自体のメンテナンスに高額なコストが掛かることがわかった。もともとデザイン業務を行っている同社は、パッケージやロゴなどのデザイン料がかからない為、コストカットできた部分全てを、オイルの開発費用につぎ込んだ。
様々な試行錯誤を繰り返し、出来上がった製品を自転車業界の人間に使用してもらい、高い評価を受け製品開発は成功した。
その後、愛用者も広がり、インラインスケート(車輪が縦一列に並んだスケート靴)の世界チャンピオンなども、グリッチオイルを愛用している。
オイル製造技術を活かし釣具業界に参入
戝田氏と清水氏は、「グリッチオイルジャパン」を立ち上げる以前から釣りをしていた為、出来上がったオイルがリールのベアリング周りにも使用できると考え、釣り業界にも参入した。
釣具店によく通っていた戝田氏は、馴染みの釣具店へ相談に行き、中央漁具(株)を紹介してもらい、販売のルートも確保した。
「グリッチオイルジャパン」の製品はオイル、ボトル、パッケージに至る全てが、こだわりを持った国産の製品である。
現在販売されている6種類全てのオイルがフィッシングリールに使用できるが、特に「TUMBLE WEED(タンブルウィード)」、「EVO-500(エボ500)」の2種類がフィッシングリールに特化したオイルだ。
タンブルウィードは、強力な防錆性を持つ高性能フィッシング専用オイルで、ベアリングの回転性能を最大に引き上げる独自の高性能オイルをベースに作られたハイスペックオイルだ。
EVO-500は、超高粘度のパワーオイルでベイトリールのレベルワインダーに塗布するなど、グリスに近い使い方が可能な製品だ。
また、ROSA(ロサ)はオイルのカラーが綺麗なピンク色なので、釣りガールなどにも人気がある。
従来のオイルは、別々のオイルを混ぜると混ざらなかったり沈殿することがあったが「グリッチオイルジャパン」のオイルは全ての種類が混ざる為、オリジナルな好みのオイルの粘度に調整することも可能だ。
グリッチオイルジャパンの広告塔「グリッチマン」
また「グリッチオイルジャパン」の業務全般を担当している清水和貴氏は、ユーチューブチャンネルの中で「グリッチマン」としても活躍している。
どこか親しみやすい人柄の「グリッチマン」がバスプロガイドに釣りを教えてもらったり、「グリッチオイル」を使用してフィッシングリールをメンテナンスする様子などを配信している。
最後に今後の展望や抱負を代表の戝田氏に伺った。
「まずは、多くの人に『グリッチオイルジャパン』を知ってもらえるようにしたいです。製品に関しては、主力の商品をロングセラー商品にする事へ注力していきます。また、新たに開発中のオイルや、オイルグリスの製品化も目指しています。
釣り人に釣具のメンテナンス作業をもっと日常的に楽しくしてもらえるような製品を今後も作っていけたらと思います」
「グリッチオイルジャパン」ホームページ → https://glitchoil-online.com/
「FIVE FOCUS」ホームページ → http://five-focus.com/