国土交通省が地方創生に向けて、釣りを通じて既存の防波堤の利活用進める。(公財)日本釣振興会が全面協力
国土交通省(以下、国交省)では「釣り文化振興モデル港~安全な釣り場提供による地域振興に向けて~」として第2次募集を行っている。
国交省港湾局では、地域の関係者による釣り文化振興の取り組みが進められている港湾を、地元協議会等からの応募により、釣り文化の促進をする港湾「モデル港」として、2019 年3月に13港を指定した。
今後も観光資源としての港湾における釣り施設や既存の防波堤等の利活用により地域創生を推進していくため、モデル港の2次募集が行われている。
安全対策をしっかり行い、ルールを作って利用すれば、むしろ事故の防止や減少に繋がる
地方創生を目的とした観光等の取り組みが進められている中で、国交省港湾局では、観光資源として港湾における釣り施設や既存の防波堤の利活用を進めている。
一方、立入りを禁止した防波堤等での釣り人の転落事故も見受けられるが、安全対策をしっかりと行い、ルールを作り、関係機関との連携の下、防波堤等の港湾施設を多目的使用していくことが、むしろ事故の防止・減少につながることにもなると考えられる。
このような背景の下、地域の関係者による釣り文化振興の取り組みが進められている港湾を釣り文化の促進をする港湾「モデル港」として、港湾局長が指定することとし、前述の通り13の港が指定された。13港は以下の通り。
青森港、秋田港、小名浜港、相馬港、新潟港、直江津港、熱海港、清水港、高知港、下関港、北九州港、芦屋港、別府港。
「モデル港」は地方整備局等による協議会等の効率的な運営に関する技術的な支援、(公財)日本釣振興会による安全対策やマナー教育への支援等が予定されている。
今後も観光資源としての港湾における釣り施設や既存の防波堤等の利活用を推進していくために13港に加えて、2次募集が行われている。
モデル港に指定されれば、釣りに対して様々な種類の課題を抱える港湾施設でも、公に釣り場として認められ、釣りをすることが出来るようになる。もちろん、安全対策等など必要な措置を講じる必要はあるが、釣り場として公に開放され、多くの人に釣りを楽しんでもらうことで、地域の賑わい作りにも貢献する。このモデルとなるのが、まさに「釣り文化振興モデル港」であり、指定されていない港湾施設においても、この「モデル港」をモデルとして、釣り場として開放できる可能性もある。各地に良い「モデル港」を作っていくことは、全国的に安全・安心で釣りを楽しめる釣り場を増やしていくことにも繋がる。