今回のトップ・インタビューはピュア・フィッシング・ジャパン株式会社(東京都江東区本社)の代表取締役・吉川ショウ氏。吉川社長は2021年2月16日にピュア・フィッシング・ジャパン代表に就任。前職はGoPro日本支社の代表。それ以前もWPPグループ(世界最大級の広告代理店)、ナイキ、ウォルトディズニーなどで活躍してきた経歴を持つ。
吉川社長が今の釣具市場をどのように捉え、会社をどうやって成長させていくのか。東京都江東区の本社で話を伺った。
ディズニー、ナイキ、GoPro等を経て釣具業界へ転身。吉川ショウ社長の経歴を紹介
最初に吉川社長の略歴を紹介する。
吉川社長は1969年、東京生まれの52歳。大学卒業後、ブリストルマイヤーズ(大手医療品会社)に入社。セールスの仕事を経てマーケティング部門に移動。爽快感のある薬用ローション「シーブリーズ」を国内で大ヒットさせる。
このヒットがキッカケとなり、ウォルトディズニーのビデオ販売部門から熱心なオファーが来たことから熟慮の末、移籍を決断。
ディズニーでは「トイストーリー」のビデオ販売を担当。オリエンタルランド等とも協力し数々の大規模キャンペーンを行い、250万本以上の記録的なセールスを達成。その功績でカリフォルニアのウォルトディズニー本社に移動となる。
ディズニー退職後、ナイキの広報責任者に就任する。ナイキでは、アスリートのために専門性の高い道具開発と並行してライフスタイルの分野に積極的に進出。
ファッションブランドとのコラボやインフルエンサーマーケティング、モバイルマーケティング等、当時、他の業界でも行われていなかった先駆者的なマーケティング手法を次々と取り入れ、ナイキの第二次バブルと言われるブームを作り出す。
その後、エレクトロニック・アーツ(ゲーム会社)に移り、当時日本市場では後塵を拝していたEAスポーツ(同社が設立したスポーツゲームのブランド)の普及に努める。
ゲーム会社の退社後は、WPPグループ(大手広告代理店)を経て、GoProの日本・韓国支社の立ち上げを行い、その代表を務める。機能や性能を前面に出して売るのではなく、エンドユーザーに新しいスタイルの提案や、カメラの文化を変えてもらう事に取り組み、国内でGoProを大ヒットさせる。そして2021年にピュア・フィッシング・ジャパンの代表に就任する。
吉川社長が勤めてきたのはいずれもグローバルな大手企業が多いが、その中で担当してきたのは事業再生やスタートアップなど、ゼロ、あるいはマイナスからのスタートが多い。
また1つの業界に留まらず、常に異業種で結果を出し続けてきた。釣具業界の経営者の中でも異色の経歴の持ち主と言える吉川社長に、今の釣具市場をどのように捉えているのか聞いた。