【サンライン】「プラズマライズ」が山口県知事賞受賞。 釣り糸等を高機能化、環境改善にも貢献

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大気圧低温プラズマ(プラズマライズ)の開発背景と経緯

プラズマライズが使われた、2022年の新製品
プラズマライズが使われた、2022年の新製品

ポリアミド(ナイロン)繊維やポリフッ化ビニリデン(フロロカーボン)繊維、超高分子量ポリエチレン(PE)繊維などの繊維は、柔らかくて耐摩耗性に優れ、高い強度を有するため、さまざまな産業資材用や釣糸等のレジャー用などに幅広く使用されている。

釣糸用途では、撥水性や親水性、耐摩耗性、結束強度などの特性を付与する目的で、樹脂コーティングや薬品処理して使用されてきたが、樹脂コーティングは乾燥工程に熱源を要することや、コーティングは水中に浸漬すると数時間程度で剥落する課題があり、薬品処理は工程の作業環境や水洗・廃液処理などの課題を抱えている。

プラズマ処理は、高い活性力を持つ活性種(プラズマ)を生成することで、高速かつ連続処理で繊維を表面改質する、従来の樹脂コーティングや薬品処理に代替する繊維製造方法だ。

従来の繊維のプラズマ処理方法としては、繊維表面にプラズマガスを噴射して表面改質する方法が研究されているが、工業的に実用化されたものはほとんどなかった。

繊維は細長い形態を有するため、前記のプラズマガスを噴射する方法では、プラズマのごく一部しか繊維改質に有効に利用されないこと、均一な処理には繊維外周の多方向からの噴射が必要であること、また所望の表面改質効果を得るには一定箇所に長時間噴射し続けなければならないなど、高コストな処理方法だった。

また、釣糸に用いられる繊維は、融点200℃前後の熱に弱い素材であり、高温のプラズマ処理やグライディングアークプラズマ(通称:コロナ処理)では容易に熱劣化するため、釣糸としての品質が担保できなかった。

サンラインが開発したプラズマライズは、均一で高密度なプラズマ雰囲気中に繊維を導き、連続的に短時間で表面を均一にプラズマ処理することができる。また、処理時の温度を-90~150℃に制御することで、繊維の特性を損なうことなく表面改質することが可能だ。

プラズマライズが使われた製品
プラズマライズが使われた製品

プラズマライズにより製造した釣糸は、例えば、結束による表面処理層の剥がれが生じないため、結束強度が約40%向上している。

また、薬品処理を使用しないため製造工程の作業環境が改善し、同技術により高機能化した繊維は、従来のコーティングよりも耐久性や効果持続性に優れるため、釣り場で発生するゴミの排出量を削減することができた。

プラズマライズは、大気圧低温プラズマを利用して、繊維に耐久性に優れた撥水性や親水性など多様な特性を付与することができるため、釣糸分野のみならず様々な産業用途での利用が期待されている。

サンラインでは、今後の展望として、釣糸製造で培った技術を更に応用発展させる事で、社会的意義の高い分野での用途開発に積極的に取り組んでいきたいとしている。

【提供:サンライン・編集:釣具新聞】

現在開催中の「釣りフェスティバル2022オンライン」のサンライン出展ブースでも「プラズマライズ」の紹介がされている。ぜひ出展ブースを訪れてほしい。

釣りフェスティバルのサンライン出展ページ

釣りフェスティバル公式ホームページ「サンライン出展ブース」
https://www.tsurifest.com/exhibitors/35


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