夏の恒例事業となった日本釣振興会和歌山県支部のクロダイ(チヌ)放流が8月10日に、和歌山県美浜町の濱ノ瀬漁港と由良町の戸津井漁港で行われた。
関西で「チヌ」と呼ばれるクロダイは釣り方が豊富で、地方色が強い人気があるゲームフィッシュだ。
中紀(和歌山県中部)エリアには黒島や十九島の島陰に釣り用の筏がたくさん浮かび、「チヌかかり釣り」のメッカになっている。
この放流は「つり環境ビジョン」の支援で行われ、種苗はアーマリン近大(白浜)で養殖されたもの。
6.5㎝ほどに育てられた稚魚1万2000尾が活魚輸送車で運ばれ、各漁港にて釣り船に積みかえられ、沖から広範囲に放流された。
クロダイは海のライトゲームファンの増加とともに身近なルアーフィッシングの対象魚としても人気が高まってきている。
ただ、その一方で漁業者からの需要が低下し、クロダイを養殖する施設が減少している。
人工的なクロダイの増殖は釣り味だけでなく、調理方法を含めた食味のPRも必要なのかもしれない。
【提供:日本釣振興会和歌山県支部・編集:釣具新聞】