資源保護のサイクルを次世代へ繋ぐ「諸磯里海里山プロジェクト」の一環

ヤマリアは、アオリイカ資源の保護と持続可能な釣り環境の構築を目的とした活動「アオリコミュニティ」を2006年から継続している。この活動の一環として、11月21日(金)、神奈川県三浦市の三浦市立名向小学校にて、6年生26人を対象とした「アオリイカ食育授業」が実施された。
本授業は、公益財団法人日本釣振興会、みうら漁協諸磯支所、三浦市海業水産課、三浦市教育委員会が連携する「諸磯里海里山プロジェクト」のプログラム。生徒自らが製作した産卵床から育ったアオリイカを実際に味わうことで、地域の海の豊かさと資源保護の大切さを学ぶ狙いがある。
産卵床製作から始まった1年間の学習

名向小学校の6年生は、今年5月に校庭の「マテバシイ」の剪定材を利用し、15基の「アオリイカ産卵床」を製作。諸磯沖への設置作業も経験した。6月に予定されていた生き物調査や卵の観察は天候等の影響で中止となったが、児童たちからの「アオリイカを食べてみたい」という声に応える形で、昨年に続き2回目となる食育授業が実現した。
「命をいただく」を実感する調理実習

授業当日、三崎観光株式会社の協力により、当日の朝に水揚げされたばかりの活きたアオリイカが用意された。家庭科室前の廊下で活きたアオリイカを観察した児童たちは、その独特な形態や質感に驚きの声を上げた。

その後、家庭科室へ移動し、「三崎魚市場食堂」の松本氏の指導のもと、調理実習がスタートした。 メニューは児童たちが事前にインターネットで調べ、自ら選んだ「アオリイカのガリバタ炒め」と「アオリイカ入りお好み焼き」の2品。

初めて包丁を握る児童も多い中、イカの捌き方から、火の通し方、味付けまでを体験。バターとガーリックの香りが漂う中、保護者の方々と一緒に料理を完成させた

地域資源への理解と感謝を育む
自分たちで作り、設置した産卵床から命が繋がり、大きくなったアオリイカ。実食した児童たちからは「とっても美味しい」といった感想が聞かれた。
ヤマリアが推進する「アオリコミュニティ」は、環境保全活動に留まらず、このように地元の漁協、行政、教育機関、そして関連企業を巻き込んだ多角的なコミュニティへと発展している。「藻場」という環境を守る大人がいて、そこに子供たちが産卵床という形で手を貸し、やがて恵みとして食卓に届く。この循環を肌で感じた子供たちが、将来の海の守り手となり、次世代へ活動を繋いでいくことが期待される。
関連ページ → アオリコミュニティ|YAMARIA Corporation|新しい釣りを提案する
※記事中の写真はヤマリアHPより引用
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