釣り大会で国際交流や世代間交流。釣りの発展に貢献する福住裕史氏の活動【九州リポート福岡発!】

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「九州リポート福岡発!」は、全九州釣ライター協会の会長・小野山康彦氏の連載です。公益財団法人日本釣振興会九州地区支部の活動ほか、九州の様々な情報を紹介します。

九州リポート福岡発!のカット
     

第28回の今回は、当協会の常任幹事・福住裕史氏(北九州市)の活動をご紹介します。

2000年(平成12年)に当協会に入会した福住氏はグレ釣りの名手として知られ、トーナメンターを育成することを目的としたクラブ「福岡グレ競友会」を1994年5月に設立して会長を務めています。

釣技のレベルアップを図るための月例会は毎年7、8月を除く年10回実施。コロナ禍での中止を経て、今秋10月で第270回を迎えます。

月例会の経験を重ねることで釣技が磨かれ、全国大会で上位に入るメンバーを輩出。同クラブの江藤義紀氏(北九州市・全九州釣ライター協会)は、「ダイワグレマスターズ」の全国大会で3度優勝しています。

福住裕史
当協会の懇親釣り大会でも度々優勝する福住氏

「魚釣りに国境はない」が合言葉。釣り大会で日韓交流

また、福住氏は今から20年以上前に韓国の釣りクラブ「韓国スポーツフィッシング連合ZERO-FG」のミン・ビョンジン会長との出会いを契機に、両国の釣り人たちの交流を始めました。

「魚釣りに国境はない」を合言葉に、日本のトップトーナメンターや名手を交えた懇親大会として2002年6月、韓国との国境の島・長崎県対馬市で「第1回日韓親善グレ・トーナメント」を開催。日韓それぞれ25名の計50選手が出場しました。

2回目以降は両国で交互に開催し、2005年の「日韓友情年」では在大韓民国日本大使館の山本公使の推薦により、日本国の公式交流事業に認定されています。

今年は7月6日、7日に「第18回国際スポーツフィッシング・グレカップ」を長崎県平戸市宮ノ浦と小値賀町野崎島の磯で開催。

「第18回国際スポーツフィッシング・グレカップ」の集合写真
今年は日韓の19選手がエントリーして 「第18回国際スポーツフィッシング・グレカップ」を開催した

日本から12名、韓国から7名の計19選手が出場して熱戦を繰り広げた結果、優勝は過去にWFG(ワールドフィッシング・ガイアオブグレ)の優勝実績を持つ加藤直選手(長崎県西海市)、準優勝は江藤義紀選手、3位はG杯グレで2度優勝の中司亮選手(福岡県水巻町)、4位は数多くの大会に参戦する辻村一法選手(福岡県田川市)が入賞。

「第18回国際スポーツフィッシング・グレカップ」の決勝を戦った4選手
「第18回国際スポーツフィッシング・グレカップ」の決勝を戦った4選手(左から=2位の江藤選手、優勝した加藤選手、3位の中司選手、4位の辻村選手)

また、敗者による2尾の大物をターゲットにした懇親釣り大会の「大物釣り大会」では福住氏が優勝し、2位はソン・ムンスク選手(韓国)と3位にチャン・チョンチュ選手(同)のご夫婦が入賞しました。

言語や習慣の違い、歴史認識の差などを乗り越えて得た「共通の価値観、友情の力、感動」を軸とした日韓の釣り大会は各方面からますます注目を集めています。

大物釣り大会で入賞した韓国のご夫婦
大物釣り大会で入賞した韓国のご夫婦(左のソン選手とチャン選手)

ゆる~くユニークな大会「レジェンド」

福住氏は2022年、九州各地の往年の釣り師たちが一堂に会して懇親を深めるためのチヌ釣り大会「レジェンド」を企画。交友の広さから60~70歳前後の著名な名手が集い、その方々を師と仰ぐ若い世代がスタッフとして加わっています。

「レジェンド」の集合写真
「レジェンド」には多くの若い釣り人も集まる

昨年、大分市で実施した第2回大会では釣り大会の途中で約1時間の懇談タイムを設けるなど、トーナメントとは趣向を変えた「ゆる〜くユニークな大会」として釣りの楽しさを広げています。

今年は10月に第3回目が開催される予定で、往年の釣り師の人数を越える若い人たちの参加も見込まれそうです。

このように異文化交流や世代間交流を行いながらお互いにリスペクトして親睦を深める釣り大会は、釣り文化の継承と釣り界の発展に貢献するものです。全九州釣ライター協会は今後もこれらの大会を全面的にバックアップして広く紹介してまいります。

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