「九州リポート福岡発!」は、全九州釣ライター協会の会長・小野山康彦氏の連載です。公益財団法人日本釣振興会九州地区支部の活動ほか、九州の様々な情報を紹介します。
第18 回の今回は、山口県下関市の下関港(新港地区)沖合の人工島・長州出島で9月24日に行われた「長州出島・こども釣り体験イベント」についてお伝えします。
長州出島は、2019年4月に下関港が官民連携による国際クルーズ拠点を整備する国土交通省の「国際旅客船拠点形成港湾」に指定され、大型クルーズ船が接岸できる岸壁およびふ頭の整備をすすめるために着工し、今年5月にクルーズ岸壁が完成しました。
快晴に恵まれた9月24日、国土交通省(九州地方整備局下関港湾事務所)ならびに下関市(港湾局)の主催で、完成後初の大型国際クルーズ船「MSCベリッシマ」(総トン数17万1598トン、全長315.83m、乗客定員5654名)が寄港することを記念して、供用式典及び歓迎式典が開催されました。
その一環として同日午前8時半、クルーズ岸壁から離れた北側の岸壁を会場に公益財団法人日本釣振興会中国地区支部(藤井祐司支部長)、同山口県支部(村田初支部長)ならびに同九州地区支部(吉田博司支部長)、同福岡県支部(吉田博司支部長)の共催で、長州出島クルーズ岸壁完成記念イベントとして「長州出島・こども釣り体験イベント」が催され、抽選で選ばれた下関市の子ども60人を含む親子連れ140人が参加。
前田晋太郎下関市長、日本釣振興会髙宮俊諦会長、国土交通省九州地方整備局下関港湾事務所原秀一所長、下関港湾協会入谷一成会長の挨拶に続き、来賓としてタカミヤの上田桂嗣社長、日本釣振興会九州地区支部吉田支部長、同中国地区支部藤井支部長が紹介されました。
また協力としてタカミヤ、サンライン、ヒサノ、植村漁具(順不同)の各社名が読み上げられました。
釣果良好、子供達も大喜び!メディアも取材し賑やかな釣り体験
9時から安全に魚釣りを楽しむための注意事項の説明があり、参加者たちは同振興会のビブスを着用したスタッフ約40人から安全指導を受け、いよいよサビキ釣りの開始です。
開始早々、田中穂貴さん(下関市、小学4年)の竿がしなってヒット。懸命にリールを巻くと、海面から上がってきたのはカサゴ、イサキ、スズメダイの3連です。
「すごく楽しい!」と大喜びの穂高さん。その後もアジなど合計9尾を釣り上げて、両親の章郎さん、美佐子さんを驚かせました。
章郎さんは「今まで釣り堀しか経験したことがなかったので、子どもが釣りの楽しさを味わうことができて良かった。これから釣りをする機会を作りたい」と、目を細めていました。
また、祖母と母親、弟の三世代で参加した牧和花さん(下関市、中学1年)はスズメダイを手に、「いつも近場で釣りを楽しんでます。長州出島で釣りができて嬉しい」とご機嫌でした。
9時半からは長州出島大橋のたもとからと放流船で、同振興会による高級魚のキジハタ(アコウ)約5000尾の稚魚放流を実施。
参加者たちは安全に釣りを楽しむための心構えやゴミの持ち帰りなどの釣りマナーを学び、11時半に釣り体験は終了しました。
長州出島は保安対策のために一般の釣りはできませんが、同振興会が地域関係者と連携して記念イベントに共催したことで、同振興会の釣り文化振興の活動や魚族資源の保護増殖、釣り場環境の整備保全などSDGsに貢献する活動の取り組みが地元のテレビ局やメディアで紹介され、各方面から広く注目を集めました。
◆「九州リポート福岡発!」の連載記事一覧はコチラ
関連記事
普段は入れない「長州出島」を開放!こども釣り体験教室開催。下関市が開放検討中の釣り場、アコウの放流も実施
「魚釣りに国境はない!」日韓親善のグレ釣り大会で釣りを通じた国際交流【九州リポート福岡発!】
釣った魚を市場で販売、益金は寄付!釣をしながら社会貢献が出来る「延岡磯研チャリティー釣り大会」【九州リポート福岡発!】