【安全推進釣具店認定制度】釣具店と海上保安庁が連携、釣り人の事故減少目指す

スペシャル ニュース

第八管区内の平成31年・令和元年の事故発生状況

 続いて第八管区海上保安本部が管轄する福井県、京都府、兵庫県北部、鳥取県、島根県の人身海難事故発生状況について伺った。

 平成31年・令和元年におけるマリンレジャー活動(釣り、海水浴、潮干狩り、サーフィン、ボートセーリング、スキューバダイビング等)に伴う人身事故の人数は51人で、人身事故全体の5割を占める。その中でも釣り中の事故は4割と割合が高いことがわかった。

 特に八管区内で事故の多いエリアは、島根県の境、浜田、福井県の敦賀で、磯場からの転落事故や波に流される等の事故が多いようだ。
防波堤の事故は暗闇でライトを装備せずに足元が見えづらくテトラから転落したといったケースもあった。

 ミニボートで沖に出て釣りをしていた男女2人が釣りに夢中になり、風が強まっていることに気づかず、沖向けに流されていることに気がつき帰港しようと船外機で陸側へ向け航走するも、強風のため陸に近づけず救助を求めた事故事例も挙げられた。

安心安全に釣りを楽しむために

 最後に、釣り中の事故を未然に防ぐためにどうすればいいか、第八管区海上保安本部に伺った。

 「釣り人の方は、安心安全に釣りを楽しむためにライフジャケットの着用、複数人で釣行する、防水ケースに入れた携帯電話を所持するなどの連絡手段の確保をお願いします。釣り業界の方は、釣り人がマリンレジャーを安心安全に楽しむために安全啓発を引き続き行ってほしいと思います」

 「安全推進釣具店認定制度」は、第八管区海上保安本部と「安全推進釣具店」に認定された店舗が連携し、釣り人の海難事故の抑止、減少を目的とした制度だ。

 釣り関係者も、引き続き釣り中の事故が減少するよう今まで以上に安全啓発活動を行っていくことが重要だ。また海上保安庁とも一層連携して、釣り中の事故ゼロを目指していきたい。

 第八管区海上保安本部ホームページ → https://www.kaiho.mlit.go.jp/08kanku/

「安全推進釣具店」認定第一号、「アングラーズ西舞鶴店」に取材

 「安全推進釣具店」に認定された京都府舞鶴市にある、アングラーズ西舞鶴店に話を伺った。

「安全推進釣具店」の認定書を持つアングラーズ西舞鶴店のスタッフ
「安全推進釣具店」の認定書を持つアングラーズ西舞鶴店のスタッフ

 「店舗としては認定以前からお客様に対して安全啓発を行っていましたが、認定後は、悪天候の日は釣行を控えるように促す、ライフジャケットの着用を徹底して勧めるなど、具体的な安全啓発活動を強化して取り組むようになりました。釣り人のライフジャケットの着用率も、近年ではメディアの影響で増加傾向にあります。これからも釣り人には、安心安全に釣りを楽しんでもらえたらと思います」

以下、現在「安全推進釣具店」に認定されている店舗のリスト

「安全推進釣具店」認定リスト
令和2年3月末までに18の釣具店が「安全推進釣具店」に認定されている


関連記事 → アルビレックス新潟と共同で海難事故防止!【第九管区海上保安本部】

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