【バスフィッシングは重要な観光資源】。岐阜県海津市の取組み。横川市長とジークラック青木社長が対談

スペシャル ニュース

岐阜県南西部に位置する海津市(かいづし)では、海津市主催のブラックバス釣り大会を開催するなど、ブラックバスを観光資源として活用している。大会中に多くの釣り人を誘致し、海津市のPRや交流人口の増加を促している。

こういった取組みの経緯や今後について、海津市の横川真澄市長と、海津市漁業協同組合へのサポート等を以前から行っている株式会社ジークラック(岐阜県岐阜市)の青木邦充社長に対談をして頂き、話を伺った。

海津市の横川真澄市長とジークラックの青木邦充社長
バスフィッシングをはじめ地域の魅力を高めて海津市の交流人口を増やしたいと語る海津市の横川市長(写真左)とジークラックの青木社長(写真右)

全国的にも有名なバス釣り場「大江川」。釣り人専用の駐車場「アングラーズパーク」も設置

岐阜県海津市では、市の公式Instagram「海津市フィッシング(@kaizu_oegawa21221)」を活用したバス釣り大会を、ここ数年毎年開催している。

今年(2022年)も「第4回バス釣り王決定戦」として4月23日から5月22日まで行われた。例年、表彰式は海津市役所で行われ、市長も出席して入賞者に表彰状等が手渡されている。

海津市は木曽三川と呼ばれる揖斐川、長良川、木曽川が合流する場所にあり、昔からヘラブナ釣り師など多くの釣り人が訪れるエリアだ。

近年は大江川や、揖斐川の支流である中江川でバスフィッシングを楽しむ人も多い。特に大江川はバスフィッシング愛好家の間では全国的に有名な河川だ。

大江川
海津市を流れる大江川。バス釣り愛好家にとっては有名な河川だ

大江川や中江川で釣りを楽しむには遊漁料(300円)が必要だが、岸からバスフィッシングを楽しめる釣り場は全国的にも減少傾向にあり、大江川や中江川は貴重なバス釣り場となっている。

また大江川や中江川では2021年に釣り人用に作られた駐車場の「アングラーズパーク海津」がある。アングラーズパークは五三川(海津市に隣接する養老町等を流れる)に5カ所と、大江川に出来た「アングラーズパーク海津」で6カ所目となる。

関連記事 → 大江川に「アングラーズパーク海津」。駐車場や休憩スペースとして利用可能に

アングラーズパーク海津
「アングラーズパーク海津」。釣り人の迷惑駐車の解消に役立っている

「アングラーズパーク海津」はもともと海津市所有の公園(万寿新田ポケットパーク)で、海津市がネーミングライツパートナー(命名権者)を募集したところ、ジークラックが応募して採択され、「アングラーズパーク海津」と命名。釣り人専用の駐車場となった。

このパークは駐車場だけでなく公園もあり、そのエリアは休憩スペース等としても活用する事が出来る。

アングラーズパーク海津

いずれも釣り人の迷惑駐車問題の解消に役立ち、バスフィッシングを楽しむ釣り人にも喜ばれる取組みだ。

こういったブラックバスを前向きに活用している海津市の取組みについて、横川市長に伺った。

「大江川を中心としたバスフィッシングを活かした地域活性化」を掲げ市長に当選

海津市の横川真澄市長とジークラックの青木邦充社長
横川市長と青木社長の対談。バスフィッシングを活用した地域活性化策等について話し合われた

横川市長「私は昨年4月の選挙を経て、同年5月に海津市長に就任させて頂きました。選挙戦の公約の1つに『大江川を中心としたバスフィッシングを活かした地域活性化』を掲げて当選しました。

つまり市長になる以前から、バスフィッシングを海津市の重要な観光資源として捉えていました。

海津市の横川真澄市長
市長になる前からバスフィッシングは重要な観光資源になると考えていた横川市長

実は初当庁をしてから初めて、海津市がインスタグラムを活用したバス釣り大会を開催している事を知ったのですが、これは素晴らしい取組みだと思いました。この取組みを続けて、さらに広げていきたいと思っています。

「第3回海津市バス釣り王決定戦」の表彰式
「第3回海津市バス釣り王決定戦」の表彰式。市長も表彰式に出席する

こういった取組みを行う背景には、海津市の深刻な人口減少問題があります。海津市は2005年に海津郡の海津町、平田町、南濃町の3町が合併してできた市です。合併した当時の人口は約4万1000人でしたが、現在は約3万3000人と約2割減少し、今も減少が続いています。

2020年の国勢調査の結果を踏まえ、令和4年4月1日から旧平田町の地域が過疎地域の指定を受けましたが、いずれ海津市全体が過疎地域の指定を受けてもおかしくないのが現状です。

こういった状況の中で我々が出来る事は、地域の魅力を磨き上げて、多くの人に海津市を知って頂き、関係人口(海津市との関わりの深い人)や交流人口(海津市を訪れる人)を増やした上で、様々な施策を充実させ、移住・定住者を呼び込んでいく事です。

移住や定住と言っても、知らない町に移住して来られる方はいないでしょうから、まずは海津市を知って頂く事が大事なのです。海津市を流れる大江川や中江川には、現在も多くの釣り人に来て頂いております。こういった地域にとって貴重な資源を活かさない手はないと私は思います」。

市長の話を聞くと、大きな問題解決に挑む地方行政トップの強い意志が感じられる。周知の通りブラックバスは特定外来生物に指定されており種々の問題があるのも事実だ。

しかし、一方では法律に則った上で、活用方法次第では多くの人を地域に呼び込む強力な観光資源になり得る魚種である事も事実だ。

ザ・キープキャストの収益を釣り場がある地域や釣り人に還元

ジークラックの青木邦充社長
「漁業協同組合と釣り業界が良好な関係を築くことは皆にとって良い事だ」と語る青木社長

海津市の取組みには、ジークラックの青木社長が以前から関わっている。青木社長に海津市との関わりについて聞いた。

青木社長「もともとは中部プロショップ友の会が毎年ポートメッセ名古屋で開催している『ザ・キープキャスト』の収益金を、何等かの形で地域や釣り人のために使えないかと考えたのが始まりです。大江川にはバスフィッシングをはじめ多くの釣り人が来ますから、日頃釣り人がお世話になっている岐阜県海津市漁業協同組合(以下、海津漁協)に寄付をしようという話になりました。

ザ・キープキャストの会場内の様子
毎年約2万人が来場する「ザ・キープキャスト」。このイベントの収益金が釣り場環境の維持等に使われている

最初は海津漁協さんも相当不信に思われたようです。直接お金を受け取ってもらえませんでした(笑)。そこで、初回は海津市を通して漁協さんに寄付をさせてもらいました。海津市とはこの頃からお付き合いが始まりました。

その後、海津漁協さんからも信頼を得て、直接漁協さんにキープキャストの収益金の一部を渡せるようになりました。海津漁協さんの紹介で、五三川などがある岐阜県養老郡漁業協同組合(以下、養老漁協)とも中部プロショップ友の会で同様のお付き合いを始める事ができました。

こうなると漁協さんと私達で色々な話も出来るようになります。例えば釣り場の問題、駐車場の問題、ゴミの問題など漁協さんが抱えておられる問題を教えてくれるようになりました。

漁協さんと釣り業界の団体が良好な関係を築ける事は、皆にとって素晴らしい事だと思います。

漁協さんが釣り人の迷惑駐車で困られているなら、我々がキープキャストの収益金で釣り場に駐車場を作らせてもらい、賃料もお支払いする事で、1つずつ釣り人の問題を解消していく事が出来ました。こういった流れで、養老町や海津市では以前よりもバスフィッシングが楽しみやすい環境が出来ました」。

ザ・キープキャストの収益金を漁協に寄付する事から始まった行政との関わりだが、今ではふるさと納税や釣り場清掃の協力など大きな拡がりを見せている。

以下、横川市長と青木社長に対談をして頂いた。

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