
釣具小売大手の「キャスティング」(株式会社ワールドスポーツ)が、店舗で販売する生きエサ容器の環境対応を本格化させている。同社は環境方針に基づき、従来のプラスチック製容器から、環境負荷の低い「再生紙段ボール素材」および「生分解バガス製容器」への切り替えを推進。釣具業界における海洋プラスチックごみ問題やCO2排出量削減に向けた、小売業としての具体的な取り組みを示している。
■ 用途に応じた2種の環境配慮素材を採用
キャスティングが導入を進めているのは、特性の異なる2種類の環境配慮型容器。


一つは、少量用の生きエサ容器に採用された「再生紙段ボール素材」だ。内側に撥水溶剤を施して耐水性を高め、ヒル石で水分を吸収させることを前提とした設計となっている。フタの両サイドを差し込むことで虫の逃げ出しを防ぐ構造も採用された。(※同容器は直接水を入れると強度が低下するため、ヒル石の使用が必須となる)

もう一つは、「ベイトバガスパック」と呼ばれる「生分解バガス製容器」だ。 これは、さとうきびの搾りかす(バガス)や竹、麦など、100%植物由来の素材を使用。プラスチックを使用しないため、CO2排出量削減にも寄与する。
■ 海洋流出時も「生分解」、釣り場環境保全に貢献
特にこの「ベイトバガスパック」は、イソメ類に適した釣りエサ専用容器で、24時間の耐水性能を持つ。万が一、海中に流出してしまった場合でも、水中のバクテリアによって生分解され、一定期間で自然に還る特性を持つ。これにより、深刻化する海洋プラスチックごみ問題の削減に直接的に貢献することが期待される。廃棄時も普通ゴミとして処理が可能。
キャスティングは、これらの環境配慮型容器を導入するだけでなく、アングラーへの意識啓発も同時に行っている。同社は「ただ環境にやさしい商品を使うだけで問題が解決するわけではない」とし、ゴミを意識して持ち帰るよう呼びかけている。
なお、キャスティングの社会貢献活動については、キャスティング公式ホームページからも確認出来る。
関連記事 → シーバスファン大集合!過去最多50社集結「シーバスフェスタ2025」大盛況【キャスティング】 | 釣具新聞 | 釣具業界の業界紙 | 公式ニュースサイト
関連記事 → キャスティングが日立久慈港でマダイ稚魚放流活動に参加、放流後には周辺の清掃活動も | 釣具新聞 | 釣具業界の業界紙 | 公式ニュースサイト




