7月20~21日、東京都港区北青山にあるダイワアパレルショールームで、D-VEC(以下、ディーベック)の「2024 Spring/Summer Exhibition」が開催された。
会場には2024年の春夏向けアパレルが多数展示され、多くのバイヤーが会場に足を運んでいた。
ディーベックはグローブライドが2017年にスタートしたファッションブランドだ。長年にわたり釣り用品で培ってきた様々な技術や機能性を活かしたファッションアパレルを展開し、国内外から注目を集めるブランドとなっている。
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ディーベックは直営店が表参道ヒルズ、阪急メンズ東京、阪急うめだ本店(大阪)の3店舗と公式ウェブショップを展開。また有名アパレルショップが商品を取り扱っている。
24年春夏のコンセプトは「ESSENCE:本質」
24年春夏コレクションのコンセプトは、23年の秋冬に続き「ESSENCE:本質」だ。
釣りを基点としたファッションブランドを展開する事で、釣りの魅力を多くの人に知ってもらうというブランドの使命を果たしつつ、サステナブルな素材や釣りで使用される機能素材等をシリーズ全般にわたり、ふんだんに採用している。
サステナブルな素材としては、フィッシングショーでも紹介されていた廃棄漁網を原料とした再生ナイロン樹脂「リアミド」を交織(こうしょく・種類の違う糸を混ぜて織る事)したオリジナル素材や、天然素材も使用されている。
また、ゴアテックス社製のウインドストッパーの機能素材を採用したラインナップも充実している。
近年ではファッション業界でもアウトドアで使用される機能性素材が高く評価されている。
釣りや登山等のアウトドアウェアでよく使われている「ゴアテックス」は、日常で使用しても快適な事から、ファッション業界でも注目度が高まっている。
リサイクル素材・機能素材等を使用した注目のアイテム
釣りのブランド「DAIWA」を展開するグローブライドは、長年にわたりゴアテックス素材を採用したウェアを作り続けてきた。その技術力もディーベックの新製品に余すところなく発揮されている。
その一例が、シルエット的にも一際目を引くのがドレスのようなコートだ。生地にはウインドストッパーをふんだんに使い、ドレープを多数設け、立体感のあるシルエットを実現している。
ドレープを多く設ける事は生地も多く必要となるなど、通常のアウトドアウェアでは考えられない使い方だが、ディーベックでは現代的なファッションとして表現されている。もちろん、防風性と耐水性に優れ、高い透湿性を持っている。
また、漁網再生素材も多くのモデルで採用されている。
漁網やロープは海洋ゴミの中でも上位を占めている。廃棄漁網を再生させた生地は様々な種類があり、生地として流通もしているが、グローブライドでは北海道漁業協同組合連合会や再生資源メーカーの協力を得て、廃棄漁網を原料とした再生ナイロン樹脂「リアミド」を使用した生地を開発、採用している。
ディーベックの24年春夏アイテムのリアミドを使った新作のコートでは、緯糸にリアミドを使い、経糸にはシルクが使用され、リサイクル素材と天然素材のコンビネーションの生地となっている。独特な風合いでバイヤーの注目を集めていた。
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ファッション業界でも、釣り等のアウトドアで採用されるテック素材を楽しむ文化が浸透しつつあり、ディーベックへの注目度も高まっている。