夏のマリンレジャーの事故・人身事故は昨年より減少。秋以降は例年事故が増加。釣行の際は注意!

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海上保安庁は、9月17日、「夏季(7~8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)」を発表した。

発表によると、船舶事故は275隻(前年比25隻減少)、人身事故者数は205人(前年比17人減少)となり、昨年よりも事故件数は減少した。

夏季の船舶事故、人身事故の概要

・プレジャーボート等(プレジャーボート及び遊漁船)の船舶事故発生状況
事故数…275隻
死亡・行方不明者数…0人
運転不能(機関故障)…103隻(全体の4割)

・マリンレジャー活動に伴う人身事故発生状況
事故者数…205人
死亡・行方不明者数…66人
遊泳中の事故者数…91人(全体の4割)

傾向として、7月は例年よりも梅雨明けが早い地域が多く、天候にも恵まれたため事故は増加傾向にあった。
8月は降水量が多く天候に恵まれなかったことにより、減少したと思われる。

釣りに関しての事故は遊漁船12隻、人身事故23人

船舶事故275隻のうち12隻(約4%)が遊漁船の事故であった。

海上保安庁夏季の水難事故図1
(出典:海上保安庁作成「コロナ禍における2回目の夏、事故は減少~夏季(7‐8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)~」)

人身事故に関しては、205人中23人(約11%)が釣り中の事故であった。
令和元年は24人、2年は25人とほぼ横ばいに推移している。

海上保安庁夏季の水難事故図2
(出典:海上保安庁作成「コロナ禍における2回目の夏、事故は減少~夏季(7‐8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)~」)

今年起こった主な事故例に関しては、以下の通り。

⑴発生日…8月28日
場所…佐賀県唐津市沖
事故船舶…4人乗りプレジャーボート
概要…釣りを終えて帰港しようとしたところ、エンジンがかからず運航不能に。最寄りの港まで知人の船舶により曳航救助された

⑵発生日…8月28日
場所…兵庫県明石沖
事故船舶…15人乗り遊漁船と2人乗りプレジャーボート
概要…遊漁船とプレジャーボートが衝突。プレジャーボートは沈没し、乗船者2人は遊漁船に救助された

釣りに関わる事故は8月~12月が多い。特に海中転落に注意!

釣り中の人身海難発生状況について、過去5年の傾向を見ると8月~12月に事故が増加しており、昨年に関しては発生した事故のうち5割以上が8月以降に発生している。

海上保安庁夏季の水難事故図3
(出典:海上保安庁作成「コロナ禍における2回目の夏、事故は減少~夏季(7‐8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)~」)

また、昨年の釣り中の人身海難事故では、海中転落が全体の約7割を占めている。

海上保安庁夏季の水難事故図4
(出典:海上保安庁作成「コロナ禍における2回目の夏、事故は減少~夏季(7‐8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)~」)


過去の事例では、岩場や防波堤での釣り中に波にさらわれて海中転落し、行方不明者も出ている。
事前に最新の気象情報、海象情報を入手し、波浪注意報などが発令している時は無理をしないよう心がけたい。

他にも、立入禁止区域で釣りをしている時に転落して死亡したケースや、堤防で飲酒しながら釣りをし海中転落、行方不明になったケースもある。

秋の釣りシーズンに向けて事故防止対策を

秋の釣りシーズンに向けて、改めて事故防止対策を確認し「安全第一」で釣りを楽しみたい。
 
・釣りを安全に楽しむための最低限必要な装備
⑴ライフジャケット
⑵釣り場に応じた履物
⑶通信装備(防水ケースに入れた携帯電話)

海上保安庁夏季の水難事故図5
(出典:海上保安庁作成「コロナ禍における2回目の夏、事故は減少~夏季(7‐8月)のマリンレジャー活動に伴う船舶事故・人身事故発生状況(速報値)~」)

・釣りを安全に楽しむための留意事項
⑴無理をしない(天気予報の確認と体調管理)
⑵単独行動をしない
⑶釣行計画を第3者に伝えておく
⑷立入禁止区域に入らない

なお、ウォーターアクティビティを安全に無事故で楽しむための総合情報サイトWater Safety Guide(釣り編)」でより詳細な安全情報が紹介されている。

詳細は、海上保安庁公式ホームページまで。

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