7月4日(金)、公益財団法人日本釣振興会広島県支部では、広島市を流れる太田川河口付近の浜辺で、認定こども園つばめの園児達90名とマコガレイの稚魚放流を行った。

協力は認定こども園つばめ、かめや釣具(株)、広島県釣りインストラクター連絡機構、下松栽培漁業センター。スタッフを入れると総勢112名で放流が行われた。
スタッフは午前9時前に現地到着。各自軍手に火バサミとゴミ袋を持って砂浜へ向かった。園児達が通るスペースは、特に熊手で綺麗にゴミを取り除き安全性を高めた。今回来賓としてお願いした山木茂広島県議会議員、定野和弘広島市議会議員にも清掃活動に積極的に協力してもらった。

園児たちがマイクロバスで到着した後、テント内に集合し、砂浜を背にして集合写真を撮った。次に3組に分かれ、救命胴衣を着用した後、すぐに稚魚放流を開始。会場前の海では、かめや釣具の遊漁船タートル号が、安全監視船として待機、安心安全を心掛けた。
園児たちが「大きくなってね!」と願いながら放流する姿は、生き物を思いやる心を育てる良い機会になったと感じられた。

2組目の園児たちが集合し救命胴衣を着用した頃、日本釣振興会中国地区支部顧問の平口洋衆議院議員が到着。園児の皆さんやスタッフに挨拶された後、東広島での応援演説に向かわれた。3組の園児達全員の放流が終わって、片づけに入った。

今回の稚魚放流に協力して頂いた下松栽培漁業センターの旗手さんに、マコガレイの稚魚も魅力だが、出来ればメバルの稚魚放流が出来ないだろうかと、お願いした。瀬戸内海のメバルが激減傾向で、釣り人からの要望と釣具店からの要望も多いので、企画してもらいたいとお願いした。
広島湾のメバルの減少は、産卵場所、避難場所のアマモの減少が原因と思われる。また、沖合でのカキ養殖が1年で大きくならないので、2年目に広島湾に引っ張って移動した後、牡蠣を収穫するサイクルになったので、沖合で育ったメバルが毎年広島湾に入ったのが、2年ごとになった事も要因だろう。

しかし、根本は瀬戸内海が貧栄養化になった事だと思われる。山からの栄養(植物性プランクトン)がダムで止まり、さらに、川沿いの市町村の下水処理が行き届き、栄養分がない排水になった事が、動物性プランクトンの減少。結果、牡蠣も育たず、アマモも育たず、小魚も育たないとても綺麗な海に変貌した結果、メバルの釣れない海になって来たと感じている。「水清くして魚棲まず」の格言通りだと思われる。
【提供:日釣振広島県支部・編集:釣具新聞】
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