
(株)がまかつとGAMAKATSU PTE LTDが共催する「第43回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権」が5月11日~13日に岡山県牛窓、小豆島一帯で開催された。全国各地で行われた予選の上位入賞者、シード選手、推薦選手の32名が参加した。
ハイシーズンを迎えたチヌは活性が高まり、牛窓沖では好釣果が伝えられていた。しかし、開催直前に悪天候に見舞われ、水温の低下などで一時的に食い渋るケースも見受けられ、場所ムラのある難しい状況下での競技となった。
12日の予選リーグは、4名ずつ8組に分かれて競い、各組の上位1名、計8名の選手が決勝トーナメント 準々決勝へと進出する。
釣果なしの引き分けという厳しい対戦もあるなか、勝ち上がったのは藤井信行選手(徳山予選)、吉岡恒広選手(若狭大島予選)、沖永吉広選手(がまかつ推薦)、外輪勝也選手(シード選手)、波多瑞紀選手(がまかつ推薦)、近藤啓介選手(牛窓予選)、和田勝選手(牛窓予選)、美野政和選手(家島予選)の8名。難しい状況ながら選手はハイレベルな釣技を展開してチヌを攻略。なかでも連覇のかかる外輪選手は予選合計で11kg超の釣果を上げて注目を集めた。

準々決勝は磯の状況、魚のコンディションを見極めてどのように対応するのか、チャンスを逃すことなく1尾をいかに引き出すかが鍵となった。実力伯仲の激戦となるなか、和田選手、外輪選手、藤井選手、美野選手の4名が準決勝へと進んだ。
準決勝は選手が交互に魚を掛ける状況で、見応えのある熱戦となった。和田選手と外輪選手の対決は、最終盤までもつれる接戦。最後の最後に両者が本命を釣り上げた結果、尾数、重量で上回った外輪選手が勝利。藤井選手と美野選手の対決は、前半から優位に試合を進めた美野選手が追い上げる藤井選手を振り切り、決勝の舞台へ駒を進めた。
決勝戦は外輪選手と美野選手の一騎打ち
決勝戦は連覇を目指す外輪選手と全国大会初出場ながら強豪撃破で勢いに乗る美野選手の対戦。舞台は牛窓沖の名礁のひとつ黄島・助五郎。沖に点在するシモリ周りを狙って距離を変えて攻めるなど、両者とも手を変え品を変えてアプローチ。

前半終了間際に潮が変わり始めたなか、互いに見事な釣技でチヌを攻略し、後半開始早々に本命を連発した美野選手を外輪選手が追う展開となった。残り時間が30分を切る中で、前半とは逆方向に流れる潮を味方にした外輪選手が立て続けにチヌを釣り上げて尾数で並び、追い抜いたところでタイムアップ。検量の結果、重量でも上回った外輪選手が予選から負けなしの見事な戦いぶりで、G杯チヌでは歴代5人目となる全国大会連覇の偉業を成し遂げた。
大会結果

優勝:外輪勝也・7尾(4,800g)
準優勝:美野政和・6尾(3,440g)
第3位 :藤井信行・4尾(2,390g)
※敬称略
優勝者 外輪選手タックルデータ
・がま磯 チヌ競技SP IV 0.6号 5.0m
・チヌエース 1号 貫チヌ 0.8号
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