2020年6月30日、埼玉県の入間川支流・霞川でオイカワ産卵床設置が行われた。
この事業はLOVE BLUE事業として(公財)日本釣振興会埼玉県支部が主体となり、入間漁業協同組合との協働で実施された。
オイカワの産卵床設置は今年で3年目となる。日釣振埼玉県支部役員の吉田氏は「産卵床を設置してきた効果は出ていると思います。オイカワの姿も見られるようになっています。今回の大雨の影響も今のところ出ていないようですが、産卵床設置は台風や大雨が心配ではあります」と話す。
当日は、(公財)日本釣振興会埼玉県支部の岡田支部長はじめ6名、入間漁業協同組合から3名、NPO法人バーブレスフック普及会1名の合計10名で作業が行われた。
天候は曇り時々雨の中、スタッフは協力しながら木枠を使った人工産卵床2基を設置。さらに、自然産卵を促すため3m四方の川耕し(川底を耕し、川底を柔らかくして変化等を付けて虫が住みやすくなったり、魚が産卵しやすい環境を作る事)を1カ所行った。
人口産卵床の大きさはたたみ一畳ほどの大きさで、木枠を組み、鉄骨と石で固定した。
霞川はファミリーで楽しめる親しみやすい釣り場として、市民に人気の釣り場だ。
近年はカワウによる食害で、オイカワや小魚が激減しているという。タモロコやモツゴなどの小魚も姿を消し、美しいカワセミなどの小鳥まで減少しているという。
吉田氏は「カワウの被害は大きいです。成魚放流はカワウの被害に遭う可能性もあります。こういった産卵床設置と成魚放流をバランスを取りながら行っていくのが良いではないかと思います」と話す。
オイカワの産卵床には、カワウ除けの防鳥テープを張り、地域の人や釣り人とともに稚魚と水辺を見守るという。
漁協と地域の釣り人、釣り関係者が連携し、継続可能な釣り場利用を目指すとしている。
【(公財)日本釣振興会埼玉県支部提供・編集:釣具新聞】