
ヤマリアが2006年より実施している、アオリイカ産卵床の設置を行う団体への支援活動と寄付、自社産卵床設置事業「アオリコミュニティ」。2025年度も2月から全国各地で活発に実施されている。
和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドでは「パンダバンブープロジェクト」が行われ、今年で4年目を迎えている。この取り組みは、ジャイアントパンダが食べ残した竹をアップサイクルし、アオリイカの産卵床にする取り組みだ。この活動にヤマリアの「アオリコミュニティ」も協力している。

白浜町の伊古来漁港にアオリイカの産卵床30基を設置
6月18日は、アドベンチャーワールドのスタッフらが伊古木漁港へ集合。竹とコンクリートブロックで製作したアオリイカ産卵床30基を漁師船に積み込み、海底に設置した。



7月には、パンダの食事となる竹を調達している大阪府の岸和田市の漁港でも、産卵床30基が設置される予定だ。
今年度から新たな取り組みとして、京都大学との連携で「環境DNA調査」を導入。海中に漂う生物由来のDNAを水から採取、解析することで、アオリイカやその他魚類の存在や個体数の変化を把握する先端的な調査方法だ。竹製産卵床を設置することによる生態系の変化を可視化し、検証される。
パンダバンブープロジェクトは今後も継続

「パンダバンブープロジェクト」の活動は、各地で増え続けている放置竹林という社会課題が背景にあり、パンダの食事として竹を伐採し、里山の環境を守るとともに、これまで廃棄していたパンダが食べない竹の幹の部分、パンダが食べ残した竹、パンダの糞を有効資源としてアップサイクルを促進する狙いがある。
4頭のパンダは6月末に中国へ帰国したが、「パンダバンブープロジェクト」は今後も継続される見通しで、アドベンチャーワールドは「アオリイカの産卵床としてだけでなく、竹を束ねたものを海底に設置することで、海藻類や小型の甲殻類、ゴカイ類、巻貝類などの付着も見られることから、竹という資源を通じて、自然との繋がりを育み、森や海の生物多様性の保全へと繋げていく、このパンダバンブープロジェクトの取り組みを、今後も大切に続けていきます」としている。
※記事中の写真はヤマリアHPより引用
関連ページ → アオリコミュニティ|YAMARIA Corporation|新しい釣りを提案する
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