釣りを誰でも楽しめるレジャーに!「手話と釣り」テーマのイベントを海上釣り堀で開催。聴覚障がい者や車イスの人が参加

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フィッシングミーツ @ 明石2023の参加者
     

11月22日(火) 、釣りのバリアフリー化を目指す団体「アングラーズアクセシビリティプロジェクト」が、「手話と釣り」をテーマにしたイベントを、「明石海上釣り堀あっとしぃー」で開催した(協賛はフィッシャーマン、谷山商事。後援は明石市など)。

とある1人の男性の体験談がイベントのキッカケに

手話に着目したのは、今年5月に聴覚障害のある男性が沖の堤防で1日釣りを楽しみ、帰り際の渡船で「次回は健常者の友達と来てください」という旨の手書きのメモを渡された体験がキッカケ。

「1人で釣りに行けなくなってしまった」と落ち込む男性に対して、何か力になれないかと団体が調べたところ、かつて聴覚障害の有無にかかわらず漁師が独自の手話でコミュニケーションを取る地域が存在したことを知った。

波や風の音、船のエンジン音で会話が遮られるとき。離れた対岸にいる仲間と言葉を交わしたいとき。このような状況では目で見る言葉である「手話」が便利ではないかと考えた団体が、兵庫県聴覚障害者協会に手話の指導と監修を依頼してイベントが実現した。

フィッシングミーツ @ 明石2023の様子
イベント当日の様子。兵庫県明石市の海上釣り堀で行われた

20人の参加者が手話で釣りを楽しむ!

はじめに明石市長や漁協組合長の挨拶があり、イベントは海上釣り堀の四角い形状を活かした独特のルールで行われた。

まず参加者は使用する5種類のエサの手話を学び、続いて対岸にいる相手に使用するエサを手話で指示し、相手が魚を釣ると指示したほうにポイントがもらえる。

魚が釣れると「拍手」の手話でたたえ合ったり、青物がかかったときに全員が竿を上げる場面では、声が聞こえないことを想定して、旗を振ったりフードコート等で見られる呼び出しベルの振動を使用したりという工夫がなされた。

フィッシングミーツ @ 明石2023の様子
釣りは手話の便利さを実感出来るレジャーだ

参加者は聞こえる人と、聴覚に障害のある人や車いすの人など合わせて20人ほどが集まり、それぞれ指示し合ったエサで次々にタイを釣り上げたり、ハマチに奮闘したりと、手話でのコミュニケーションをとりながら楽しんだ。

フィッシングミーツ @ 明石2023の様子
見事、マダイをゲット!手話を通じて釣りを楽しめるイベントとなっていた

閉会式では、団体の飯野シュン代表より「釣りは手話の便利さを実感できるので、ぜひ取り入れてみてほしい。老若男女が楽しめるすばらしい趣味である釣りを、障害の有無にかかわらず楽しめる環境作りに今後も取り組んでいきたい」と話があった。

アングラーズアクセシビリティプロジェクトでは、今後も継続したイベント活動を計画しており、協賛・協力を随時募っている。


アングラーズアクセシビリティプロジェクト
http://anglers-a11y.jp

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